今日の一言・今日の一曲
2009.07.09
今日の一言: 拓郎大丈夫か!?
今日の一曲: Hold On Hold Out / Jackson Brown (Hold Out)
60年代の寺山修司ファン、70年代のロックファンにとって「カルメン・マキ」は特別な感傷を呼び起こす名前だと思います。彼女が「時には母の無い子のように」で鮮烈にデビューしたのが丁度40年前、1969年のことでした。現在も精力的に活動を続ける彼女は現在40周年記念ツアー中で、7月4、5日と神戸でのライブでしたので昨日行ってきました。
アイルランドとユダヤの血をひく父と日本人の母から生まれた彼女の若い頃は当時の日本にあっては、とびきりのクール・ビューティでしたが、さすがに40年の歳月は彼女の容姿に刻み込まれていました。しかしあの突き刺すような独特の声と強い意思を秘めた眼は40年の時を超えて健在であり、表現力は恐ろしくらいに成熟していました。
Carmen Maki Persona Tour
『瞬きひとつで10年が過ぎ、瞬き四つが川のように流れて道ができた。
1969年、17歳の少女が「時には母のない子のように」で鮮烈デヴューした。
40周年の今、原点に立ち返り「ペルソナ(仮面)」を剥ぐ!!
異能の歌人であり詩人だった寺山修司に
「戦争は知らない」という幾多の人に歌い継がれた佳曲がある。
原曲を歌って四十年を経たカルメン・マキが、
今原点に返って新たに旅立つ!!』
Date: July 4th, 2009
Place: Guggenheim House, Shioya, Kobe City
Carmen Maki (vo, poem reading)
Kyoko Kuroda (p)
Keisuke Ohta (vn)
Setlist:(ツアー終了まで伏字にします)
Part 1:
1: 箱舟の歌
2: にぎわい
3: 北の海 ~人魚
4: 街角
5: 真夜中の花 ~ふしあわせという名の猫
6: 戦争は知らない
Part 2:
7: Monday Blue Song
8: Wate Is Wide
9: 海の詩学 ~ かもめ
10: Vn Solo ~ ペルソナ
11: 友だち ~ てっぺん
12: ジェルソミーナ
EC
1: 時には母の無い子のように including Summertime
ライブについてレポートする前に今回はまず会場について話しておかなければなりません。神戸で異人館と言うと大抵の皆さんは北野坂あたりを思い浮かべられると思いますが、けっしてあのあたりだけではありません。特に夏の避暑地に利用されたのが須磨区塩屋のジェームス山と呼ばれる地域でした。神戸の背後にそびえ立つ六甲山系が最も海に近づくのがこのあたりで、平地は国道2号線、山陽電鉄、JRが辛うじて走れる程度の幅しかありません。
その山陽電鉄の踏切を挟んで海がすぐそこ、という高台に旧グッゲンハイム邸と言う建物があります。 コロニアル・スタイルの洋館でもう100年を経過していますが、この建物を保存すべく努力が続けられ、今でもアパート兼イベント会場として使われています。何度か関西ではニュースにも登場しましたし、一度ナイトスクープでも「開かずの金庫」が放映された事があります。
この洋館でライブは行われました。会場はリンク先の見取り図の1階の半円形ホール、床は木張り、空調は扇風機、照明は白熱電球、ひっきりなしに電車の通過音が聞こえます。また会場には蚊取り線香の匂いも漂ってきます。ちなみにグランドピアノもこの洋館備え付けのもので、珍しくDIAPASON製でした。
さてこのような滅多にお目にかかれない珍しい会場ではありましたが、心配は杞憂で、とびきり素晴らしいライブでした。
前日に新アルバム「ペルソナ」が発売され、そこからの選曲が中心となっていましたが、このアルバムの曲の殆どに寺山修司の名前が刻まれており、彼がマキに与えた影響が如何に強いものであったかが分かります。他ならぬその寺山が彼女に歌の道を勧めカルメン・マキという歌手が誕生したわけですが、今回の彼女は詩の朗読を多用し、まさに詩劇を演じているかのようでした。
セットリストは伏せますが、新CDは公開されていますので彼女が朗読した詩をあげてみますと
北の海: 中原中也 → カルメン・マキの「人魚」へ
真夜中の花: カルメン・マキ → 寺山修司の「ふしあわせな猫」へ
海の詩学: 寺山修司
友だち: 寺山修司 → 今回唯一の新曲「てっぺん」へ
これを見ると、70年代にジャニス・ジョプリンの影響を受けて突然ロック・クイーンに変身した彼女ですが、一番深い所ではやはり寺山修司に憧れ続け慕い続けていたんだなと感じます。どれも見事な朗読で、彼女の表現力の豊かさに圧倒されました。例えば序盤、
「 海にいるのは あれは人魚ではないのです
海にいるのは あれは浪ばかり 」
と言うあまりにも有名な中原中也の詩が彼女の口からこぼれ出るとぞくっと鳥肌が立ちました。その後に彼女の90年代の代表曲の一つ「人魚」が滑りこんでくると、もう完全に彼女がその空間を支配してしまいました。彼女の一挙手一投足に劇団天井桟敷と寺山修司の影が寄り添っているような錯覚にとらわれました。
なお伏せてありますが「海の詩学」の後には、往年のファンには懐かしい浅川マキのあの曲が続きます。これも嬉しいサービスでしたね。
そして忘れてはならないのは彼女が長く封印していた「戦争は知らない」です。寺山修司の代表作でフォーク・クルセダーズを始め多くのアーチストが取り上げたこの曲ですが、やはりカルメン・マキの歌唱には誰もかなわないでしょう。
この曲を封印した理由についてを彼女は多くを語りませんでしたが、封印を説いた理由については
「娘が20歳になったから」
とポツリと漏らしていました。その心は歌詞の中にあり、というところですね。そして「この曲の持つ普遍的な力は今の時代でも十分通用すると思う」と話されていよいよ歌が始まりました。
「野に咲く花の名前は知らない」
というこのワン・フレーズを聴いただけでもう心と体が震えました。40年近い時を超えてこの曲を彼女の圧倒的な表現力で聴ける日が来ようとは。。。生きていれば何かいい事があるものですね。以前山崎ハコのライブで「飛びます」を聴いて以来の感激でした。
さて、その彼女をサポートするピアノの黒田京子さん、ヴァイオリンの太田惠資さんについても一言。
「凄い」
それだけかよ、と言われそうですが、本当に凄い。
黒田さんのピアニッシモからフォルテッシモに至るまでの自由自在な表現力、完全にグランド・ピアノを鳴らしきる圧倒的で鬼気迫るソロ。
軽妙洒脱な雰囲気で場を和ませつつ、エレクトリック・ヴァイオリンを含む3台のヴァイオリンで独特の世界を築き上げ、「戦争は知らない」ではなんとユダヤ語でのボーカルも披露した太田さん。
どれだけのキャリアのある方か全然知らなかったのですが、漠然とお二人ともフリー・ジャズ、或いは現在音楽畑の方かなと思いましたが、帰ってネットで調べてそのキャリアの凄さに納得しました。
そしてもちろん、アンコールはあの曲です。今回は曲中で見事なピアノ・ソロ、ヴァイオリン・ソロを挟んで彼女が敬愛するジャニスのあの曲まで飛び出しました。
この三人と約30人程度の観客で醸し出された極めて親密で濃密な音楽空間に2時間半もいられた事が、一晩経った今ではまるで夢だったかのように思います。今は新譜「ペルソナ」を聴いています。やっぱり「戦争は知らない」を聴くと目頭が熱くなります。
ツアーはまだ続きます。機会があれば是非どうぞ。
遠い日の幻を
さがし求めて
あの道を この道を
さまよう旅路愛の幸せに満ちあふれている
喜びの微笑みはどこに
(ジェルソミーナより)

はむちぃ: おや、先日のシネリーブルへのお出かけはてっきり「エヴァ・破」と思っておりましたが、「ディア・ドクター」でございましたか。医者もの嫌い、難病もの嫌いのご主人様にしては珍しゅうございますね。
ゆうけい: 先日「おと・な・り」を観た時にこの映画の予告編をやってたんだよね。それだけでストーリー的にはほぼ想像がついて、確かに辟易しかけたんだけど、なんと「ゆれる」の西川美和が監督だというじゃないですか。これはただの安っぽいドラマにはならないなと思いなおして、公開されたらすぐ観にいこうと思っていたんだよ。
『監督: 西川美和
キャスト: 笑福亭鶴瓶、瑛太、余貴美子、松重豊、岩松了、笹野高史、井川遥、中村勘三郎、香川照之、八千草薫
街まで車で2時間もかかる僻村にやって来た、医大を出たばかりの相馬(瑛太)。研修医として赴任してきた彼を待っていたのは、看護師と一緒に診療所を切り回している、物腰の柔らかそうな中年医師、伊野(笑福亭鶴瓶)。数年前、長く無医村だったこの地にふらりとやってきたこの医者は、高血圧から心臓蘇生、地方老人の話し相手まで、様々な病を一手に受け、村人から絶大な信頼を寄せられていた。そんなある日、伊野の元にかづ子(八千草薫)という独り暮らしの未亡人が診察にやってくる。ずっと診療所を避けていた彼女だったが、次第に伊野に心を開き始める。そして、彼女の診療を通じ、伊野が隠していた意外な素顔が浮かび上がってくる――。笑福亭鶴瓶が映画初主演を果たした、『ゆれる』の西川美和監督の最新作。
2009,日本,エンジンフイルム、アスミック・エース
(CinemaCafe netより)』
は: パンフレットを拝見しますとキャッチが「その嘘は罪ですか?」と、やや安っぽいですね。
ゆ: ホント、もうちょっと何とかならなかったもんかね、でもさすがに「ゆれる」を撮った西川監督だけあって、安易なお涙頂戴モノにはなっていなかったですからご安心を。
は: 「ゆれる」では黒沢明の「羅生門」的手法を使って、善と悪、良心と憎悪の間を揺れ動く人間心理を鋭く描いておられましたね。
ゆ: その「ゆれる」を陰とすれば本作はコメディタッチの陽になってるんですが、根っからの善人も登場しないし全くの悪人も登場しないあたりが「ゆれる」に通じるものがありますね。その不思議なリアリティが映画全体に微妙な影と揺らぎ感を与えていて秀逸でした。
は: 具体的にはどのような場面でございましょうか。
は: 村民が「神様よりあの先生だ」と崇めていた医師伊野(鶴瓶)が失踪して警察が介入してくる場面から映画は始まるんですが、刑事に聴取されれば誰も失踪した医師をかばうでもないし、平気で白も切る。おかしいと思わなかったのかと問い詰められれば、それで村全体がうまくいくならそれはそれで良かったと開き直る、そのあたりの登場人物のしたたかさが私にとってはとても腑に落ちるので快かったですね。
は: それはご主人様の実地体験から得たものでもございましょう(^_^;)。
ゆ: まあまあそのあたりは後程ということで。
は: 映像的にも西川監督は独特のセンスを持っておられますね。
ゆ: 映画冒頭、真っ暗な村の田んぼ道を遠景で撮って、自転車のライトらしき光が移動するのを追っかける、そのうちに道端に何か白いものが捨ててあるのが見える、光が止まって誰かがそれを着るとどうも白衣だと分かる、その白い影とライトがまた移動していく、あの映像センスでもう一本取られた感じになっちゃいました。
は: 普通農村風景というと、大体はのどかな田畑から描き始めますよね。
ゆ: もちろん昼の棚田を渡る風に揺れる稲穂の美しさもちゃんと描いているんですが、夜の暗い農村の侘しさとの対比が上手かったですね。陰陽の描き分けの上手い方です。
は: さて、初主演の笑福亭鶴瓶様でございますが。
ゆ: なにしろアフロヘアにジーンズのオーバーオールのペイペイの頃から知ってますから、友達が映画に出てるような変な感じでしたね、関西の深夜放送全盛時代に青春を過ごした人はみんなそう思ったんじゃないかな。だから最初の数シーン見ただけで
「ありゃ地でやってるよ」
と分かるんですけどそれでも上手い、まさにハマり役でしたね。
は: 先日はヤンタン時代にお世話になったMBS(毎日放送ラジオ)にプロモーションで出ずっぱりでございましたね。
ゆ: コンちゃん(近藤光史元MBS現フリーアナ、鶴瓶ちゃんやさんまちゃんとため口をきける数少ないアナウンサー(笑))との丁々発止には思わず昔を思い出しましたね。本映画に主演すると決まった時には
「勘三郎が西川美和は良い女だけどくれぐれも手を出すなよとメールしてきよったわ」
だそうですよ(笑。
は: 「なんでそんなに次から次へと映画の出演依頼がまい込んで来るねん!?」とコンちゃんに突っ込まれておられましたが、
ゆ: 友達つながりがどんどん増えて、方々から声かけられるねん、と答えてましたね。おそらくその通りなんだろうと思います。彼の人柄、人徳なんでしょう。
は: 昔ラジオでいちびり過ぎて大ナベ(伝説の超大物MBSプロデューサー)さんに謹慎を喰らってしまった事もござましたが(笑。
ゆ: その頃から芯はまじめで努力家でしたからね、タモリが昔
「関西から上京されて一番恐いのは鶴瓶だ」
と言ってたはさすがの慧眼でしたね。まあ時々TVでチンチン丸出しやらかしてますけど(爆。
は: 鶴瓶様以外の注目俳優はやはり「ゆれる」の兄役の香川照之様でございましょうか。
ゆ: 今回は鶴瓶に振り回される薬卸のセールスマンというバイプレーヤー役なんですが、それでも上手さは際だってますね。特に喫茶店で刑事(松重豊)から伊野の行動を問い詰められている時に急に椅子ごとひっくり返ってみせ、あわてて体を支えにきた刑事に
「あなたは私に愛情を持ってるわけじゃ無いでしょう、でもとっさに支えにきてくれましたよね、何故ですか、きっとあの先生もこんな感じだったんだと思いますよ」
と嘯くあたり、勿論演出も上手いんですが、こいつはやっぱりスゴいなと思いました。
は: 新米医師を演じる瑛太様は典型的な今風イケメンでございますが。
ゆ: 研修医の頃の私を見ているようでしたね(嘘x800、まあ私はその頃BMWのカブリオレを買う金は無かったですけど。
は: そっちでの「(違」ではないように思いますが(-.-)ボソッ。
ゆ: さすがに「余命なんたら」は見る気がしないですけど、「サマータイムマシン・ブルース」とか「アヒルと鴨のコインロッカー」とか、彼結構良い映画に出て活躍してますよね。この映画でも、鶴瓶との口論や刑事の聴取への対応などで見せる適度に抑制の効いた感情表現なんかは感心しました。
は: やっぱり役者は良い監督との出会いで育っていくんでございますね。
ゆ: 一言言っとくと、あの髪の毛は医師としては不適切ですね(笑。外科処置をやる以上不潔なものはぼさぼさ伸ばしちゃいけません。
は: 女優陣では、昔から八千草薫様のファンでいらっしゃいましたから嬉しかったんじゃないですか?
ゆ: これこれはむちぃ君、余計な事をイワンの馬鹿(*^_^*)。
は: おっ、久しぶりの照れギャグ(^_^;)
ゆ: まあそれはそれとして、伊野の素性をほぼ把握していながら彼を支え続ける看護師役の余貴美子が何と言っても光っていましたね。昔救急現場の経験もあるベテラン看護士という役柄を迫真の演技でこなしていたのには感服しました。「おくりびと」でも渋い演技をされてましたし、日本映画界の貴重な人材だと思います。
は: 美人の役どころは八千草薫様の娘で東京で女医をしている井川遥様でございましたが。
ゆ: 美人の上に結構上手い人で、女医役をそつなくこなしてましたね、それより何より彼女がふと漏らした
「ひとの親は沢山診てるんですけど、自分の親を診に帰る暇が無くって」
という一言がぐさっときましたね(苦笑。
は: というわけでございまして、題名が「Dear Doctor」、全国の医師の皆様に捧げられた映画とも取れますがご主人様、如何でございましたでしょうか。
ゆ: 勿論突っ込もうと思えばいくらでも突っ込めるんですけど、普通の医療モノドラマに感じるじれったさや無知と誤解への怒りなどは殆ど無かったですね。
は: 西川監督は日本の医療の現状、全人医療の理想と現実の乖離、さらには農村医療の現状と問題点など、結構深いところまでリサーチしておられたようですね。
ゆ: 映画一本作るにはこれくらいの努力が必要なのは当たり前なんですが、それをできていない映画が多すぎる現在、彼女のような監督がいるのは心強いですね。まあいくらなんでも往診や救急処置がちょっと上手くいったからって村民総出で万歳してくれる村なんかありませんけど(笑。
は: まあそこはコメディということで(笑。ところでご主人様も農村で往診とかされておられましたよね。
ゆ: 法人の勤務シフトの都合で3年くらい農村の診療所を任されてましたからね。ムササビが飛んでるような山道を往診にも出かけたし、自宅で看取りたいという人があれば夜中でも看取りましたし。この映画の冒頭のシーンのように生き返ったりはしませんよ(爆。
は: その視点でごらんになって如何でございました?
ゆ: まあ限界集落の問題は医療だけでかたがつくわけじゃないですから、力になれるといっても微々たるもんです。皆が皆喜んでくれるわけでも無いし、大病院信仰みたいなものも根強くあって、実際今の日本じゃ車さえあればどこかの大病院へ結局は担ぎ込めますしね。まあその上でですけど、確かに患者さんのバックグラウンドが良く見える、例えば家でどんな暮らしをしているのかが分かるだけでその患者さんの事をより理解できるようになる、またお互い少しは心が通じ合うようになって、大病院で流れ作業のような医療をするよりは全人的医療をできたように思います。それは確かにこの映画でも指摘されている通りですね。
は: そういえば診療所から見える田んぼの四季の移り変わりを見るのが好きだとおっしゃってましたね。
ゆ: 日本の四季を感じましたけど、減反調整で段々と田んぼが減っていくのを見るのは辛かったですね。それはそうと、先程大病院の流れ作業のような治療を批判はしましたけれど、今回の瑛太のように卒業してすぐにこのような場所でずっと研修し続けていても使い物になる医師にはならないことも観る人は知っておいて欲しいですね。むしろこのような場所へはある程度の研修を終えて一般医療に自信がついてから来るべきだと思います。
は: クライマックスの一つが緊張性気胸の急患に余貴美子様の指示で鶴瓶様が恐々エラスタ針を指す場面だそうでございますね。
ゆ: やろうと思えば数秒で終わる手技ですけど、確かにやったことのない人はビビるでしょう。二人共迫真の演技でしたね。実際緊張性気胸は一刻を争う上に判断や手技を誤れば死にますし、おまけにあれほど劇的に良くなる症例ばかりじゃないですしね。だからこそある程度の修練を経ないと自分一人で何でもしなきゃいけない職場へは行くべきではないです。
は: どこへ行こうと命がかかっている以上凄いストレスがかかるものでございますね。
ゆ: 冒頭で刑事がこんな辺鄙な農村の診療所で年収2000万円!?、と驚く場面があるんですが、まああんな事が起こり得て24時間コール状態である以上、決して高くはないですね。勿論私はそんなにもらってなかったですけど、医師不足の現在ではこれ以上の金額で募集しているところは実際にありますよ。
は: というわけで、日本の医療の現状に鋭く切り込みつつ笑いにも溢れている佳作でございます。
ゆ: ラストシーンにはみんな思わず笑っていました、「ゆれる」と違って後味がいいですから是非どうぞ。
「今日の一言」
スポーツ編
2009.01.06 イオンギ2度目の逮捕!、東芝ブレイブルーパスは対応が遅すぎるよ!
2009.01.08 常翔学園グループよ、こうなったら打倒対抗戦Gを目指せ!
2009.01.18 神鋼何とか4位に滑りこみました。(トップリーグ)
2009.02.22 三洋電機何でそんなに強いの?
2009.3.10 あそこでバントとは腹がたつのり(WBC韓国戦敗戦)
2009.3.15 神戸ダービーは夢と消えたか(ワールド休部)
2009.3.22 高校野球こそ球数制限をすべきと思います
2009.3.25 それにしても清原のしゃべりはひどかったねえ(WBC優勝)
2009.3.28 ただいまより、取っとけるわけ無いやろをお送りします、ピ、ピ、ピ、ピー、「今日のヒット、半分でも次の試合に取っておいて欲しかったわ~」(報徳平本6安打2HR)
時事ネタ編
20009.1.2 イスラエルに平和あれ!
2009.01.11 フランスでは「TAXI」の運ちゃんの方が刃物振り回して逮捕されてしまいました。(タクシー強盗多発とサミー・ナセリ逮捕)
2009.01.17 追悼 1・17
2009.01.21 オバマ大統領が任期を全うされますように
2009.01.24 Drove my chevy to the levee, but the levee was dry.(When the levees break、オバマ演説)
2009.01.31 ドーピング>大麻>八百長>>>>>ガッツポーズ(朝青龍ガッツポーズ、若麒麟逮捕)
2009.02.14 死せるファシスト、生けるアニオタを走らす(小泉元総理の麻生批判)
音楽編
2009.01.09 Enyaさん、二曲目も口パクだったんですか(涙?(紅白歌合戦)
2009.01.26 名古屋でもどこでも行ってやるぞ~(謎(Rachael Yamagata)
2009.01.27 ビルブラ引退(ガァ~~~ン!(ToT)/~~~
2009.02.10 祝グラミー最優秀楽曲賞、週末は神戸だぜ!(Coldplay)
2009.02.26 鬼束ちひろが歌うらしい(I Need To Be In Love / Carpenters)
2009.3.4 しばじゅんのコンサートDVD発売で~す
芸能映画編
2009.01.15 深キョンのドロンジョ、あると思います!(ヤッターマン)
2009.02.07 綾瀬はるかの次の映画は「おっぱいバレー」!(^^)!
2009.02.18 中山功太、おめでとう。バカリズム、惜しかったね。
2009.2.28 どうもありがとう、ミスターロボット!(加藤久仁生、アカデミー短編アニメ賞受賞スピーチにて)
2009.3.8 け、け、KERAと緒川たまきさんですか!?
その他:
2009.01.04 「10秒メシ」という表現が大嫌いです。
2009.02.05 村上春樹の新刊初夏刊行決定!
2009年・第二・四半期編
訃報編:
2009.05.02 忌野清志郎氏のご冥福をお祈りします。。。(号泣
2009.05.27 栗本薫さんの早逝を悼み、ご冥福をお祈りします。
2009.06.05 黒田恭一氏のご冥福をお祈りします。
2009.06.14 三沢光晴選手のご冥福をお祈りします。
時事・芸能編:
2009.4.4 松っちゃん生還おめでとう、阪神も勝ったで! (松村邦洋東京マラソンで心停止、退院、真弓阪神開幕戦勝利)
2009.04.08 グリコのお口関係のCFはどうしていつも下品なのか?(BREOの宣伝、北川景子)
2009.04.11 上岡龍太郎局長健在なら激怒してるな。。。私もしてるけど。。。(解説はしません)
2009.04.17 米沢守の事件簿は何ぼなんでも地味過ぎ。
2009.04.19 矢野・兵動、上方漫才大賞おめでとう
2009.04.23 困るな~、カムイとスガルがいちゃいちゃしちゃ、困るな~(ヴィンテージ風)(松山ケンイチと小雪恋愛報道)
2009.04.25 ナイトスクープの探偵席がスカスカになりましたな(間、松村、北野)
2009.04.27 情熱大陸の麻生久美子さん、良かったです!
2009.05.01 永作博美さんご結婚、、、悔しいでっす(をいをい
2009.04.29 クリント・イーストウッドが旭日中綬章ですよ、みなさん!(驚
2009.05.08 お年寄りの死なないインフルエンザか、フム、実に興味深い(ガリレオ風)
2009.05.17 我が街に戒厳令が敷かれました、まだ水際作戦だとネズミ男が言っとりますが笑止ですな(神戸で新型インフルエンザ)
2009.05.29 邪馬台国畿内説決定~!(^^)!(箸墓古墳)
2009.06.02 のぶりん、災難やね。(原田伸郎猟銃所持、持っただけ)
2009.06.12 お台場にガンダムすっくと屹立す
政治・裁判編:
2009.04.06 おい吉川君、後は能天気な僕に任せたまえ、えっ堂本君だって?(森田千葉県知事初登庁)
2009.05.12 あえてこの身を投げ打つとは良く言うぜ、あの野郎良く言うぜ(小沢民主党代表辞任)
2009.05.20 上家と下家が入れ替わっただけでメンバー一緒やん(ざこば師匠談)(民主党新執行部)
2009.06.24 そのまんま東京へ
2009.04.15 それでも僕はやってない。(防衛医大教授痴漢冤罪最高裁で逆転無罪)
2009.04.21 死刑確定まで11年か。。。(林真須美被告死刑確定)
2009.05.15 懲役20年が不服?求刑どおり25年がいいの?(福岡・3幼児死亡事故高裁判決)
スポーツ編:
2009.06.07 入江君、十分凄いよ(世界新ならずも好記録連発)
2009.06.18 サッカーもラグビーもなんだかな~(阿藤快(サッカーオーストラリアに敗戦、ラグビーU20全然勝てず)
「今日の一曲」
2009年第一・四半期
Pop&Rock USA編
2009..01.15 Nothing Compares 2 U/ Prince (Prince The HIts 1)
2009.01.18 Try (Just a Little Bit Harder) / Janis Joplin (I Got Dem Ol' Kozmic Blues Again Mama! )
2009.01.26 Over and Over / Rachael Yamagata ( Elephants...Teeth Sinking Into Heart )
2009.1.24 American Pie / Don McLean (American Pie)
2009.02.07 You are so beautiful / Joe Cocker ( You Are So Beautiful )
2009.02.22 Reason Why / Rachael Yamagata (Happenstance)
2009.02.26 I Need To Be In Love / Carpenters
2009.2.28 Mr.Roboto / Styx (Kilroy Was Here)
2009.01.08 Nightbird / Eva Cassidy ( Eva By Heart )
2009.3.15 The Only Flame In Town / Elvis Costello ( Goodbye Cruel World )
2009.3.25 The Morning After / Maureen McGovern (Maureen McGovern The Greatest Hits)
2009.3.28 Foolish Games / Jewel (Pieces of You)
British Pop&Rock編
2009.01.04 Alan's Psychedelic Breakfast / Pink Floyd (Atom Heart Mother)
2009.01.27 Blue Brains / Bill Bruford and Patrick Moraz ( Music for Piano and Drums )
2009.02.10 Viva La Vida / Coldplay (Viva La Vida)
2009.02.14 Silver Whistle / Maddy Prior and June Tabor ( Silly Sisters )
2009.02.18 Sweet Dreams (Are Made of This) / Eurythmics ( Sweet Dreams (Are Made of This) )
2009.3.8 Beauty and the Beast / David Bowie ( Heroes )
J-Pop&Rock編
20009.1.2 奇跡の星: 手嶌葵(虹の歌集)
2009.01.06 星つむぎの歌: 平原綾香 (Path Of Independence)
2009.01.31 偽善者 / The Timers (ザ・タイマーズ)
2009.3.4 愛をする人 / 柴田淳 (親愛なる君へ)
Jazz&Fusion編
2009.01.09 It Never Entered My Mind / Miles Davis Quintet ( Workin' )
2009.01.11 The Star-Crossed Lovers / Duke Ellington and his Orchestra (Such Sweet Thunder)
2009.01.17 Something To Remember You By / Keith Jarrett ( The Melody at Night, With You)
2009.3.10 101 Eastbound/ Fourplay ( Fouplay )
2009.3.19 Pegasus / Lars Danielsson ( Tarantella )
Classic編
2009.01.21 Come In! (Martynov)/ Gidon Kremer/Kremerata Baltica ( SILENCIO )
2009.02.05 Piano Sonata No.29, Op 106"Hammaerklavier" (Beethoven) / 内田光子
2009.3.22 Fantasia in C minor K.475 (Mozart) / Mitsuko Uchida ( ライヴ・イン・コンサート1991)
2009年第二・四半期
British&Irish編:
2009.4.1 New Europeans / Ultravox (Vienna)
2009.04.14 Rain Song / Led Zeppelin ( Houses of Holy)
2009.04.27 Free As A Bird / The Beatles ( Anthology 1)
2009.05.01 Hope Has A Place / Enya (The Memory Of Trees)
2009.05.17 Gimme Shelter / The Rolling Stones (Let It Bleed)
2009.05.20 No Ordinary Love / Sade (Love Deluxe)
2009.06.07 No Frontiers / Mary Black (No Frontiers)
2009.06.18 Get It On / T.Rex
プログレ編:
2009.04.06 Olsen Olsen / Sigur Ros (Agatis Byrjun)
2009.04.11 Never Let Go / Camel (Camel)
2009.05.10 Larks' Tongues In Aspic / UKz with Tony Levin and Pat Mastelotto
2009.06.02 James And The Cold Gun / Kate Bush (The Kick Inside)
2009.06.16 Close To The Edge / Yes (Close To The Edge)
USA編:
2009.04.12 Real Wild Child / Iggy Pop (Blah Blah Blah)
Coney Island Baby / Lou Reed (Coney Island Baby)
2009.04.17 Half Moon / Janis Joplin (Pearl)
2009.04.25 Call Me / Blondie (Autoamerican)
2009.05.25 Femme Fatale / The Velvet Underground with Nico
2009.05.29 Answer / Sarah Mclachlan (Afterglow)
ジャズ&フュージョン編:
2009.04.19 Sweet Memory / Melody Gardot (Worrisome Heart)
2009.04.29 Why Should I Care / Diana Krall (When I Look In Your Eyes, japanese bonus track)
2009.05.08 Spain / Chick Corea & Hiromi Uehara
2009.06.05 Goodbye Pork Pie Hat / Charles Mingus
2009.06.12 Standing Tall / Crusaders (Standing Tall)
邦楽編:
2009.4.4 難破船 / 中森明菜
2009.04.08 月光 / 鬼束ちひろ (Insomnia)
2009.04.21 永遠の嘘をついてくれ / 吉田拓郎&中島みゆき
2009.04.23 年下の男の子 / キャンディーズ
2009.05.02 スローバラード/ RCサクセション (シングル・マン)
2009.05.12 あきれて物も言えない / RC Succession (PLEASE / RC Succession)
2009.05.15 水の無い晴れた海へ / Garnet Crow (first soundscape)
2009.05.23 君が僕を知ってる / Kiyoshiro & Chabo
2009.06.10 ジュジュ / 佐野元春 (ナポレオンフィッシュと泳ぐ日)
2009.06.24 東京 / マイペース
クラシック・その他編:
2009.05.27 Sanctus - Gabriel Fauret
2009.05.31 Sinfonietta / Janacek
2009.04.15 It Ain't Me Babe / Joaquin Phoenix & Reese Witherspoon (Walk The Line OST)
2009.06.14 The Theme from "Spartan-X"(Super Generation Version)
( Kate Bush Performing 'James And The Cold Gun' )
はむちぃ: 引き続きまして「今日の一曲」第二・四半期もまとめておきましょう。
ゆうけい: おめーらいづまでもいづまでも、プログレプログレいっでんじゃねっがらな。
は: そ、それは赤いプルトニウム。。。(-_-;)
ゆ: 前回の最後にボケ忘れたんで一応かましておきましょう(笑。
UK&Irish編:
2009.4.1 New Europeans / Ultravox (Vienna)
2009.04.14 Rain Song / Led Zeppelin ( Houses of Holy)
2009.04.27 Free As A Bird / The Beatles ( Anthology 1)
2009.05.01 Hope Has A Place / Enya (The Memory Of Trees)
2009.05.17 Gimme Shelter / The Rolling Stones (Let It Bleed)
2009.05.20 No Ordinary Love / Sade (Love Deluxe)
2009.06.07 No Frontiers / Mary Black (No Frontiers)
2009.06.18 Get It On / T.Rex
は: 第一・四半期は米国ポップが多かったのでバランスを重視した形でございますか。
ゆ: まあそうですね、そう言えばMidge大佐さんはUltravoxの再結成ツアーを観に英国まで行かれたんですよ、凄いと言うかうらやましいと言うか(^_^;)。
プログレ編:
2009.04.06 Olsen Olsen / Sigur Ros (Agatis Byrjun)
2009.04.11 Never Let Go / Camel (Camel)
2009.05.10 Larks' Tongues In Aspic / UKz with Tony Levin and Pat Mastelotto
2009.06.02 James And The Cold Gun / Kate Bush (The Kick Inside)
2009.06.16 Close To The Edge / Yes (Close To The Edge)
は: いづまでもいづまでも言ってる割には少なうございますね(-.-)。
ゆ: おめーら勘違いすんじゃねえぞ、あれはトヨダの「プログレ」の話だかんな、でも愛知の田舎じゃまだまだたくさん走ってっがらな。
は: 愛知で茨城弁はないでしょうに(--〆)
ゆ: そ、そうだな(^_^;)、では趣向を変えましてまたまた吟じます、彼女と二人でぇ~~、ケイト・ブッシュのライブDVD見てたらぁ~、「James and The Cold Gun」の所で彼女の目が輝いてきたぁ~あ~、何だか(うぐっ!)
は: 言わせねえよっ!(我が家風)
USA編:
2009.04.12 Real Wild Child / Iggy Pop (Blah Blah Blah)
Coney Island Baby / Lou Reed (Coney Island Baby)
2009.04.17 Half Moon / Janis Joplin (Pearl)
2009.04.25 Call Me / Blondie (Autoamerican)
2009.05.25 Femme Fatale / The Velvet Underground with Nico
2009.05.29 Answer / Sarah Mclachlan (Afterglow)
は: USA編は前回と一転して渋いところが多いですね。
ゆ: 「Real Wild Child」と「Coney Island Baby」は「誠のサイキック青年団」のテーマだったんですよね(しんみり。
ジャズ&フュージョン編:
2009.04.19 Sweet Memory / Melody Gardot (Worrisome Heart)
2009.04.29 Why Should I Care / Diana Krall (When I Look In Your Eyes, japanese bonus track)
2009.05.08 Spain / Chick Corea & Hiromi Uehara
2009.06.05 Goodbye Pork Pie Hat / Charles Mingus
2009.06.12 Standing Tall / Crusaders (Standing Tall)
は: Melody Gardotは未だレビューがございませんね。
ゆ: 世評は高いんだけど、自分にはイマイチ波長が合わない感じですかね。
邦楽編:
2009.4.4 難破船 / 中森明菜
2009.04.08 月光 / 鬼束ちひろ (Insomnia)
2009.04.21 永遠の嘘をついてくれ / 吉田拓郎&中島みゆき
2009.04.23 年下の男の子 / キャンディーズ
2009.05.02 スローバラード/ RCサクセション (シングル・マン)
2009.05.12 あきれて物も言えない / RC Succession (PLEASE / RC Succession)
2009.05.15 水の無い晴れた海へ / Garnet Crow (first soundscape)
2009.05.23 君が僕を知ってる / Kiyoshiro & Chabo
2009.06.10 ジュジュ / 佐野元春 (ナポレオンフィッシュと泳ぐ日)
2009.06.24 東京 / マイペース
は: 今季は忌野様の訃報もございましたし、邦楽が増えましたね。
ゆ: 拓郎の最後のコンサートツアーも始まったようですね、とにもかくにも元気でいて欲しいです。
クラシック・その他編:
2009.05.27 Sanctus - Gabriel Fauret
2009.05.31 Sinfonietta / Janacek
2009.04.15 It Ain't Me Babe / Joaquin Phoenix & Reese Witherspoon (Walk The Line OST)
2009.06.14 The Theme from "Spartan-X"(Super Generation Version)
は: 拙ブログでもいち早く取り上げたヤナーチェクのシンフォニエッタはその後大ブームとなっております。
ゆ: 村上春樹畏るべしですね、でもこれほどまでに彼の取り上げたクラシックが話題になった事もなかったし、1Q84冒頭のあの曲の登場の仕方が読者に与えた衝撃の大きさがよくわかりますね。
は: 以上でございますが、後半期の抱負をお願いいたします。
ゆ: 前回のまとめで「今日の一言」にはこだわらないと言いつつ、結局ついつい引っ張られてしまいましたね、まあ今回は抱負など語らずに心の赴くままにまいりましょうか(^_^;)。
は: ということで皆様今後ともよろしくお願いいたします。
ゆ: おめーらいづまでもやなちぇくやなちぇくいっでんじゃねっがらな(笑。
はむちぃ: 皆様ごきげんよう、筆頭執事のはむちぃでございます。早いもので今年も半分過ぎてしまいました。
ゆうけい: 吟じますっ、こわもてのおっさんにぃ~ぃ~、ちょいとブラーフかましたらぁ~ぁ~、予想通りぃ~ぃ~マスコミが飛びついてきたからぁ~ぁ~、何だか総裁になれそうな気がするぅ~~~、あると思います!(^O^)/
は: ありません(--〆)
ゆ: ということで第二・四半期も終わりですのでまたまた「今日の一言」でこの三ヶ月を振り返ってみましょう。
訃報編:
2009.05.02 忌野清志郎氏のご冥福をお祈りします。。。(号泣
2009.05.27 栗本薫さんの早逝を悼み、ご冥福をお祈りします。
2009.06.05 黒田恭一氏のご冥福をお祈りします。
2009.06.14 三沢光晴選手のご冥福をお祈りします。
は: 第一四半期はスポーツの話題が盛りだくさんでございましたが、悲しい事にこの四半期は訃報が多うございました。
ゆ: 忌野清志郎の闘病死、三沢光晴選手の壮絶なリング上での死亡など、本当に劇的な訃報に驚かされましたね。
は: 一言には取り上げませんでしたが、先日もマイケル・ジャクソン様とファラ・フォーセット様が同じ日にお亡くなりになりました。
ゆ: マイコーは90年代以降は緩やかにこの時に向かって滑り落ちていくような人生で哀れでしたね、周りに寄ってたかって緩やかに殺され続けていたとも思います。
は: ファラ・フォーセット様は如何にもハリウッドらしい女優でございました。
ゆ: 死期の迫った時期にライアン・オニールの求婚を受け入れ、映画さながらの鮮やかな人生の幕のひき方でしたね。
時事・芸能編:
2009.4.4 松っちゃん生還おめでとう、阪神も勝ったで! (松村邦洋東京マラソンで心停止も完全回復し退院、真弓阪神開幕戦勝利)
2009.04.08 グリコのお口関係のCFはどうしていつも下品なのか?(BREOの宣伝、北川景子)
2009.04.11 上岡龍太郎局長健在なら激怒してるな。。。私もしてるけど。。。(解説はしません)
2009.04.17 米沢守の事件簿は何ぼなんでも地味過ぎ。
2009.04.19 矢野・兵動、上方漫才大賞おめでとう
2009.04.23 困るな~、カムイとスガルがいちゃいちゃしちゃ、困るな~(ヴィンテージ風)(松山ケンイチと小雪恋愛報道)
2009.04.25 ナイトスクープの探偵席がスカスカになりましたな(間、松村、北野)
2009.04.27 情熱大陸の麻生久美子さん、良かったです!
2009.05.01 永作博美さんご結婚、、、悔しいでっす(をいをい
2009.04.29 クリント・イーストウッドが旭日中綬章ですよ、みなさん!(驚
2009.05.08 お年寄りの死なないインフルエンザか、フム、実に興味深い(ガリレオ風)
2009.05.17 我が街に戒厳令が敷かれました、まだ水際作戦だとネズミ男が言っとりますが笑止ですな(神戸で新型インフルエンザ)
2009.05.29 邪馬台国畿内説決定~!(^^)!(箸墓古墳)
2009.06.02 のぶりん、災難やね。(原田伸郎猟銃所持、持っただけ)
2009.06.12 お台場にガンダムすっくと屹立す
は: 探偵ナイトスクープも様変わりしましたねぇ。
ゆ: 一時は寛平ちゃん、松っちゃん、そしてまこっちゃんが抜けて探偵席が本当に寂しかったですね。まこっちゃんに関しては見事に緘口令が敷かれていて初めから存在していなかったかのようですね(嘆息。
は: ご主人様の一言にもございますが、上岡様がご健在ならもう一波乱ございましたでしょうに。新探偵には麒麟の田村裕様が起用されましたね。
ゆ: 芸もなければ喋りもロクに出来ない輩をなんでまた、という感じですね。
政治・裁判編:
2009.04.06 おい吉川君、後は能天気な僕に任せたまえ、えっ堂本君だって?(森田千葉県知事初登庁)
2009.05.12 あえてこの身を投げ打つとは良く言うぜ、あの野郎良く言うぜ(小沢民主党代表辞任)
2009.05.20 上家と下家が入れ替わっただけでメンバー一緒やん(ざこば師匠談)(民主党新執行部)
2009.06.24 そのまんま東京へ
2009.04.15 それでも僕はやってない。(防衛医大教授痴漢冤罪最高裁で逆転無罪)
2009.04.21 死刑確定まで11年か。。。(林真須美被告死刑確定)
2009.05.15 懲役20年が不服?求刑どおり25年がいいの?(福岡・3幼児死亡事故高裁判決)
は: 年初の頃はとっくに解散総選挙が行われていると思っておりましたが。。。
ゆ: しぶとくもちこたえてますな(苦笑。穿った見方をすれば、小沢潰しにより機先を制したのが功を奏しているのかもね。
は: それにしても東国原宮崎県知事まで口説くとは驚きましたね。
ゆ: 「そのまんま東京へ」は「そのまんまひがし・みやこへ」と読んでいただければ幸いです(^_^;)。麻生氏の求心力がほとんど消失している証拠とも思いますが、それにしても意外に東国原さん、したたかですね。
スポーツ編:
2009.06.07 入江君、十分凄いよ(世界新ならずも好記録連発)
2009.06.18 サッカーもラグビーもなんだかな~(阿藤快(サッカーオーストラリアに敗戦、ラグビーU20全然勝てず)
は: 第一四半期では花盛りだったスポーツ編が今回は少なかったですね。
ゆ: 阪神もオリックスも元気ないし、ラグビーU20は地元開催でブービー賞だしねえ(苦笑。入江君には是非世界新をもう一度更新して欲しいものです。
は: と言うわけでございまして、第二・四半期編終了でございます。なお、皆様にいただきましたコメントが60まで増えてしまいましたので、上半期を記事として残してあらためて再開する予定でございます。
ゆ: 今後ともよろしくお願いいたしますm(__)m。
浦沢直樹+長崎尚志が手塚治虫の「鉄腕アトム 地上最大のロボットの巻」をリメイクした「Pluto」がついに完結しました。先ずは浦沢・長崎両氏とスタッフの皆様にこれだけの作品を世に出した事に対して深い敬意を表します。お疲れ様でした、そしてありがとうございました。
ほぼ一巻につき一人(一機)の精鋭ロボットが謎の最強ロボット・プルートゥと対決して斃れていき、最後に残された希望がアトムでした。そのアトムが本巻でついに復活し、最後の対決に挑みます。
更には深い謎に包まれていたアブラーとゴジの関係、ボラーの正体、そして熊のぬいぐるみの正体などが次々に明らかとなります。
もうこの巻で決着をつけるという気概で一気に突っ走ってしまった為か、拍子抜けするくらいあっさりと手のうちをばらし続け、ストーリーも落ち着くところに落ち着いてしまいます。アトムがプルートゥの能力をはるかに凌駕している事、そして単に勝負に勝つような結末にはならない事は当然予想できましたが、それにしてももう少しアトムに活躍して欲しかったなという思いはありますし、おそらくそのような批判があちこちで語られる事と思います。
しかし全巻を振り返ってみますと、そのような瑕疵を認めた上でなお新たなアニメの金字塔と呼んで差し支えない傑作が誕生したとの思いを強くします。
浦沢直樹(+長崎尚志)がストーリーテリングの上手さ、作画の質の高さにおいて「地上最大」レベルにある事はあらためて述べるまでもありません。
それに加えて手塚治虫氏が鉄腕アトムに託した原初的なテーマを敷衍させ、究極のロボットが持ち得た感情を通して人間の尊厳を正面から問いなおす本作品の哲学性は凡百の小説を凌駕していると評価しても決して過言ではないでしょう。
全8巻といえば彼の作品では短編の部類に入りますが、先日紹介したカズオ・イシグロの短編集がチェーホフ的とするならば、骨太の構想と雄弁な文章で哲学を語っている点に於いてこの作品はトルストイ的長編であると思います。
そこまで言うかと思われる方も多いとは思いますが、未読の方は完結したこの時期を機会に是非ご一読いただき、感想などたまわれば幸いです。
では鎮魂の意味もこめて斃れていったロボットたちの名前をここに記しておきましょう。写真左より
スイスの森を愛していたモンブラン
音楽を愛していたノース2号
家族をこよなく愛していたブランド
一人おいて
ブランドと強い友情で結ばれていたヘラクレス
花を愛し祖国の緑化をを願っていたサハド=プルートゥ
戦争に反対し徴兵拒否までしたエプシロン
そして今回の主役であった、
GESICHT
Der Gröβte Roboter Europas
- Er War Polizist -
stark im Kampf für den Frieden der Menschheitゲジヒト
人類平和のため屈強に戦った、ヨーロッパで最も偉大なロボット警察官
(漫画中の墓碑銘より、ゆうけい意訳)
最後に史上最強のロボットとしてただ一人生き残った
アトム
に敬意を表して「Pluto」シリーズのレビュー終了です。

日本生まれの英国作家カズオ・イシグロの作品については以前「私を離さないで」を紹介したことがありますが、彼の4年振りの最新刊「Nocturnes:Five Stories of Music and Nightfall」の訳本が出ました。邦題「夜想曲集:音楽と夕暮れをめぐる五つの物語」から推察できるように彼自身初の短編集であり、今回も土屋政雄氏が訳を担当されておられます。
1:Crooner ; 老歌手
2:Come Rain Or Come Shine; 降っても晴れても
3:Malvern Hills; モールバンヒルズ
4:Nocturne; 夜想曲
5:Cellists; チェリスト
『ベネチアのサンマルコ広場を舞台に、流しのギタリストとアメリカのベテラン大物シンガーの奇妙な邂逅(かいこう)を描いた「老歌手」。芽の出ない天才中年サックス奏者が、図らずも一流ホテルの秘密階でセレブリティと共に過ごした数夜の顛末(てんまつ)をユーモラスに回想する「夜想曲」を含む、書き下ろしの連作五篇を収録。人生の黄昏を、愛の終わりを、若き日の野心を、才能の神秘を、叶えられなかった夢を描く、著者初の短篇集。』
土屋政雄氏があとがきに書いておられますが、欧米では短編集のマーケットは長編に比べて極めて小さいそうです。だから損得勘定でいけば短編集を出すことは作家にとっては損になるのですが、長編を書くたびに1年半から2年も海外にプロモーションに出かけ、無数のインタビューに答えるという生活に疲れ果てていたこともあり、カズオ・イシグロは敢えて短編集を書こうと決めていたそうです。
そしてそのコンセプトとして、全体を5楽章からなる一つの曲、或いは五曲入った一つのアルバムとして読んでもらえるような短編集を作り上げたのがこの本だということです。
5楽章と言うと先日レビューしたマーラー7番「夜の歌」を思いだしますが、この本も
1、5: 旧共産圏から出てきた音楽家がアメリカ流の恋愛に戸惑う話
2、4: ドタバタ喜劇
3: 著者の自伝的要素のある他の4編と趣きを異にしている話
と、ABCBAの緻密に計算された構成となっています。おまけに第4話が本の題名になってますし、本当に不思議な因縁を感じましたね(笑。ちなみに楽器としてはギター、サックス、チェロなどが登場し、若い頃ミュージシャンを目指していたと言うだけあって本当に音が聞こえて来そうなほど活き活きと描写されています。
英国育ちの著者ですが、若い頃の好みは結構渋くてアメリカの古いスタンダード、特にブロードウェイ・ソングがお気に入りだったようです。当然ながらその時代の英国のキャンパスにあっては異端だったようで、スタンダードの名曲を題名にした「降っても晴れても」の冒頭にこんな一節があります。
僕らの世代は(中略)、学生は大きく二つに分類できた。引きずるような衣に長髪のヒッピータイプはプログレッシブ・ロックを聞き、きちんとツイードを着るタイプはクラシック一辺倒で、ほかのすべてを騒音とみなしていた。たまにジャズを好きと言う学生もいたが、これはほとんどがクロスオーバージャズのことだ。(中略)サラ・ボーンやチェット・ベイカーがエミリの好み、ジュリー・ロンドンやペギー・リーがぼくの好み。ともに、シナトラやエラ・フィッツジェラルドはちょっと苦手だった。
とまあこのように古いスタンダードをはじめ、クラシックからジプシー音楽、映画音楽等様々な音楽のエッセンスが随所に織り込まれた五編の小説は音楽好きの方にはたまらない小説となっています。音楽好きにはたまらないと言えば村上春樹氏もそうですが、この小説には1Q84より一足早くヤナーチェクも名前だけ登場しています(笑。
さて、前置きが長くなってしまいましたが、折角ですのでペイパーバックと本書を一話ずつ交互に読みながら、先日読了しました。
どの作品でも男女間の危機がテーマとなっており、音楽と並ぶテーマである「夕暮れ」を感じさせます。その語り口は著者が最も影響を受けたと公言しているチェーホフを髣髴とさせ、人生の一場面をさりげなく、しかも巧妙に切り取って描いています。
惜しむらくは第一話「老歌手」の出来栄えがあまりにも良すぎて、第二、三、四話がやや霞んでしまっている印象を受けます。第四話に第一話の主人公の一人を登場させる必要があり、順番は替えられなかったのだと思いますが、これをトリに持ってきたほうが素晴らしい余韻が残ったのではないでしょうか。
一方トリの「チェリスト」も不思議な味わいのある佳作です。実は英語で読んでいてもあまりぴんとこなかったのですが、不思議なことに邦訳で読むと深い余韻を感じました。まあ、英語を読みきれていないだけなんですが(苦笑。
さて、読みきれていない事を承知でカズオ・イシグロの文体について感じたことを述べますと、
随分贅肉をそぎ落とした淡々とした文章を書かれるんだな
と驚きました。日本語と英語を交互に読んでいくと、まるで徹底的にブラッシュアップした英作文の模範解答を読んでいるような錯覚に襲われます。スラングや四文字はもちろん、余計な修飾語や成句、英語独特の言い回しなどはストイックなほど避けています。敢えて挙げるとするなら、
”If she finds out, she'll want to saw your ball's off."
「エミリが知ったら、おまえは金玉鋸挽きの刑だ」
くらいでしょうか。これだって名文家で知られ、「日の名残り」の邦訳で我がはむちぃ君の言葉遣いにも多大な影響を与えた土屋政雄氏の珍しい暴投と言えなくもありませんが(笑。
閑話休題そのあたり日本が出自である事も関係しているんだろうかと思いましたが、実はそうではなく、土屋政雄氏曰く「インタビュー症候群」なのだそうです。
外国の識者によるインタビューを幾度となく受けているうちに、自分の作品が翻訳でどう読まれているか意識せざるをえなくなった、というのである。(中略)つまり、何を書く時もそれがどう翻訳されるかが気になってしかたがない。一例をあげれば、英語でしか通用しない洒落や語呂合わせなどは、翻訳では消えてしまうから極力避けるようになった。(土屋氏あとがきより)
なるほど、カズオ・イシグロほどになればそこまで考えないといけないのかと思う反面、土屋氏が述べておられるように「翻訳のことは翻訳者に任せ」て自由に書いてほしいとも思います。
まあなにはともあれ、磨きぬかれた美しい文章を随所で読めるのは嬉しいことです。他にもいろいろと語りたい事もあるのですが、思わぬ長文となってきたこともあり、音楽に関係する美しいと思った文章を二つ挙げて終わる事にします。この文章がどういうところで出てくるのか、そしてどう土屋氏が訳されているのか、興味が湧いた方は是非読んでみてください。
This was Sarah Vaughan's 1954 version of 'April in Paris', with Clifford Brown on trumpet. So I knew it was a long track, at least eight minutes. I felt pleased about that, because I knew after the song ended, we wouldn't dance any more, but go in and eat the casserole.
(Come Rain Or Come Shine)
'But you play that passage* like it's the memory of love. You're so young, and yet you know desertion, abandonment. That's why you play that third movement the way you do. Most cellists, they play it with joy. But for you, it's not about joy, it's about the memory of a joyful time that's gone for ever.'
*: Rachmaninov
(Cellists)
はむちぃ: おっ、このいけちゃんストラップは!?
ゆうけい: 先着100名様プレゼント、二日目も残っておりました、ラッキ~(^O^)
は: というわけで「いけちゃんとぼく」のレビューでございますね。
ゆ: サイバラこと西原理恵子の絵本が原作ですからな、ベストハウス123で「絶対泣ける本」第1位に選ばれたこともあるし。
は: うそおっしゃい、ずばりいけちゃんの声を
蒼井優
様が担当しておられるからでございましょっ!
ゆ: き、今日のはむちぃ君はちょと怖いですな、さては同じバーチャルキャラのいけちゃんに嫉妬してるんじゃ(一o一)?
は: そ、そんなことはごじゃいましぇん、では映画紹介まいります(動揺。
『ふしぎな生き物「いけちゃん」とぼくは、ぼくが物心ついたときから一緒にいる。ぼくにはいけちゃんの正体は分からないが、いつもなんとなく傍にいてぼくのことを見守ってくれる。いけちゃんはうれしいことがあると数が増え、困ると小さくなり、ぼくが女の子と仲良くすると真っ赤になって怒り出す。ぼくはそんないけちゃんが大好きだった。
キャスト:
ぼく(ヨシオ):深澤嵐(大学生時代:池松壮亮、老後:峯のぼる)
いけちゃん:蒼井優(声)
ぼくのお母さん:ともさかりえ
ぼくのお父さん:萩原聖人
みさこ、ミサエ:蓮佛美沙子
哲:柄本時生
あずき洗い:岡村隆史
清じい:モト冬樹
池子: 吉行和子
スタッフ :
原作:西原理恵子
監督・脚本:大岡俊彦
主題歌:渡辺美里「あしたの空」
2009年、角川映画』
は: 田舎の一少年に寄り添う不思議な生き物が少年の成長を見守っていくほのぼのとした物語とのことでございますが。
ゆ: 高知の自然とサイバラらしい語り口が上手くマッチしていて、大人の鑑賞にも耐える良い映画になっていました。
は: 西原理恵子様は子供の残酷さ・大人の現実を遠慮なくリアルに描かれますが、今回はいかがでございました?
ゆ: ちゃんと実写でも描かれていましたね。理不尽な強者と弱者のヒエラルヒーの連鎖、トンボの頭をちぎりまくって万華鏡にいれたり、生きた蝶をノート一杯に貼り付けた後でむしって記念にしたりするイノセントな残酷さ、そして酔って愛人宅の傍の溝にはまって死んでしまう大人のいい加減さ、まさにサイバラ・ワールドでしたね。
は: そのあたりが普通の絵本の映画化と違って観客層を曖昧にしている傾向もあるのではございませんか?
ゆ: そうですね、子供連れで見に行って親子で語り合える映画と言うわけでもないですし、恋人同士で見に行くなら他に相応しい映画も色々あるでしょうし、大人が一人で見に行くにはちょっと恥ずかしいし、ちょっと観客層のターゲットを絞り込めていないきらいはありますね。
は: それでも西原様の原作を忠実に映画にしたい、という強い志がこの映画を産んだのでございましょうね。
ゆ: そう言うことでしょうね。大岡俊彦という監督のことはあまり知りませんでしたが、サイバラ・ファンが安心して観られる実写映画にした所は高く評価できると思います。
は: 大岡様はおかっぱ頭の女の子が活躍するクレラップのCFや、街中にシマウマを溢れさせた公共広告機構などのCFを撮った人だそうでございます。
は: 原作には無かった子供の描き方の上手さや、いけちゃんのCGが上手く映画に溶け込んでいたあたりは、そう言われれば才気溢れる彼のセンスなんでしょうね。妖怪連中はやりすぎで幼稚かなと思いましたけど(苦笑。
は: そして何と申しましてもこの映画の成功の鍵は蒼井優様でございますか?
ゆ: ずばり、そうです、唯一のCGであるいけちゃんの声を天才的なセンスで表現していましたよ。最初は友達目線の中性的子供声だったのが、少年の成長とともに少しずつ女性を感じさせる声になっていき、ラスト近くで主人公の後姿に
「愛してる」
と呟いて観るものの感涙を絞らせる、さすが千の表情を作れる天才女優の面目躍如たるものがありました。
は: そのつぼを心得た声の演技には西原様も大岡監督も感激したそうでございます。
ゆ: やっぱり何やかやいっても、今の日本の若手では群を抜く存在でな。
は: でもそんなことばかり言ってますと、実演で頑張っておられる役者様に失礼でございますよ(-.-)。
ゆ: 全くですね(^_^;)、失礼失礼。まあとにかく、子供も大人も皆さん楽しそうに演じておられましたね。特に主人公の子役の深津嵐君は良くやったと思います。好きだった父を唐突に亡くし、いつもいじめっ子にぼこぼこにされながら早く成長したいと頑張る姿を見せなければならない一方で、CG合成の見えない相手との親密感も演じなければいけない難しい役どころを上手く演じていました。
は: 萩原聖人は「鑑識・米沢守の事件簿」では主役級ながらトホホ役でしたが。。。
ゆ: 今回はあれと違って、酒好きで浮気モノだけどいい父親というはまり役でしたし、あと、ともさかりえも久しぶりに見たけど良かったです。彼女も母親役をやるようになりましたか。そうそうそれよりなにより、少年が憧れを抱く清純な高校生から一転してケバケバのネエちゃんになる連佛美沙子が秀逸でしたね(笑。
は: ではいけちゃんが見守る少年の成長譚、最後にこのお3人のメッセージで締めくくらせていただきます。
「”好き”がいっぱいつまってる作品なので、好きな人と一緒に見てもらえたら嬉しいです」(西原理恵子)
「少年の成長について考えられる映画になっているといいなあと思います。あとは、『誰かのいけちゃんになってください』っていうことですね」(大岡俊彦)
「この映画を観たあとに、いつも自分の隣にいてくれる人のことを見ると、より深くその人の事が見えるんじゃないかなと信じているんです。」(蒼井優)
ゆ: では私もいけちゃんの台詞を紹介しましょう。
「大人になったらわかるよ、君はみんなに愛されて、みんなの自慢になる」
「わすれないでね、好きだと必ず帰ってこられるの」
これを優ちゃんの声で言われたらたまりませんね(笑。
は: はいはい(-_-;)
ゆ: はむちぃ君、妬くな妬くな(^_^;)、このブログが続く限り、ゆうはむコンビでやっていきましょうで。
は: ご、ご主人様、、、
ゆ: 今日は「いけちゃんのだいじょうぶのあじ」を作って一緒に食べようよ。
は: ありがとうございます、とき卵にネギとチリメンジャコを入れて炒めて醤油で味付けするだけの超簡単料理ではございますが、とっても嬉しゅうございます(ホロッ。
今日は少々疲れがたまってきて肩の調子も悪いのでマスターズ練習はパス。というわけで昨日の上級レッスンコースのレポしときます。というわけで写真も番外編で、某氏のOP系リクエストで元祖OP系アイドルアグネス・ラムちゃんです。
アップ:50M x 2本、25Mx4本
50はフリー、25は個メ順。ちょっとアップが足りなかったせいか、バッタの時に右肩にピリッと痛みが走ってドッキリ。
スイム: 50Mx1本
もう一度大きく泳いでタイムを測定しておきます。大きくと言われたのでゆっくり行ったら45秒かかるし(汗。
パドリング: 25Mx8本
ビート板を胸の下に敷いてキック無しでパドリング。できるだけ少ない掻き数で。20あたりから徐々に減らして行って最終的には16まで減らせました。
スイム: 50Mx1本
パドリング後で同じ泳ぎでタイムが早くなるか?とりあえず1秒速くなりました。というかちょっと力を入れて泳いだことは否めない(笑
スイム50Mx6本
仕上げで2分サークルのスイム。できるだけ掻き数減らしてタイム一定に。
トータル 800M
この時点ではどうも無かったんですが、今朝起きるとやっぱり右肩にちょい違和感が。今はあせって頑張る時期でもないので休むことにしたというわけです。復帰時期は未定。といっても来週は行ってるでしょう、、、多分。

Jewelの新譜が出ました。子守唄集との事なのでこれは和むかな、と思って買ってみました。考えてみればJewelは「今日の一曲」で取り上げた事がありますが、レビューは初めてですね、結構iPodには入れて聴いてるんですけど。
1. Raven
2. All the Animals
3. Sweet Dreams for You
4. Twinkle, Twinkle Little Star
5. Circle Song
6. Cowboy's Lament
7. Day Dream Land
8. Sov Gott (Sleep Well)
9. Dreamer
10. Forever and a Day (Always)
11. Gloria
12. Somewhere Over the Rainbow
13. Angel Standing By
14. Simple Gifts
15. Brahms' Lullaby
一曲目のギター一本で歌う「Raven」から、あの独特の憂いを帯びたクリスタルボイスがSPの間にぽっと浮かんできて和みます。ちなみに1,2,5,6,8,9,11,13が彼女のオリジナルであとはスタンダードやトラディショナルとなっています。
個人的には賛美歌のような11「Gloria」と、傑作デビューアルバム「Pieces Of You」所収の「Angel Standing By」のセルフカバーの13が良かったです。彼女が「Angel Standing By」を子守唄として歌ってくれるなんて何と言う贅沢でしょう(笑。
彼女の最近の路線でややカントリーっぽいアレンジが多いあたり若干の好き嫌いはあると思いますが、録音はナチュラルで好もしいと思います。Jewelファンの方はもちろん、ストレスを抱えておられる方、不眠症の方も是非どうぞ。

またまた懲りもせずにポール・オースターです。今回は彼の最新作『Man In The Dark』をレビューしたいと思います。前回「The Brooklyn Follies」のレビューの際に、はむちぃ君から「村上春樹の新刊1Q84が来るまでには読み終えられないでしょう」と予言されてしまいましたが、悲しい事に現実となってしまいました(苦笑。
実は9割がた読み終わってはいたんですが、とりあえず1Q84を先に読んでしまい、やっと先日読了しました。結果的にはラストの種明かしだけを残しておいた形になったので結構な衝撃を受けました。
先日村上春樹の「1Q84」の雑感の中で、この二人の日米双方のベストセラー作家の最新作の設定がよく似ている点が興味深いと書きました。具体的に言うと、どちらもパラレルワールドというテンプレートの中で架空のアメリカ、日本を描き、それにより現代社会の病根を痛烈に告発しています。方や日本の村上春樹はフィクションとしては初めてオウム真理教事件と正面から向き合い、方やアメリカのPaul Austerは前作The Brooklyn Folliesに引き続きブッシュ政権の失政と9.11事件とに再び向き合っています。
「各地で紛争が絶えない世界の多くの現実をテーマにした優れた衝撃的な小説」とAmazonの解説にはありますが、確かに本書を読むとブッシュ時代の暴力に満ちた世界情勢が彼の心に与えた深い傷がこちらの心にも痛いほど沁みてきます。それはとりもなおさず(日本人にオウム事件が与えた衝撃と同様に)アメリカ国民の多くが負っている心の傷なのでしょう。先ずは本書の梗概をペイパーバックの紹介文を参考にまとめてみましょう。
『 72歳の書評家August Brillはヴァーモント州にある娘Miriamの家で、自動車事故で負った怪我から回復しつつある。不眠症にも陥っている彼は、忘れたい記憶を頭から追い出すために、眠れぬ夜に物語を夢想している。その記憶とは最近の妻Soniaの死、そして孫娘Katyaの恋人Titusの死だ。Katyaも同様に心の傷が癒えず、Brillと一緒にひたすら過去の名画を観続けている毎日だ。
さてその夢想の中でBrillはパラレルワールドを構築し、ニューヨークに住んでいるしがない一マジシャンOwen Brickをその世界に送り込む。そのもう一つの世界ではイラク戦争は起っておらず、世界貿易センターも倒壊していない。しかし、2000年の大統領選挙の結果(フロリダ州で不可解な集計があった、The Brooklyn Follies参照)によってアメリカ合衆国では国家の分裂が起こり、州が次々に連邦から脱退して血なまぐさい内戦が勃発している。殆どの都市は荒廃し物資も極端に不足している。Brickはこのパラレルワールドで悲慘な経験をした後に、ある使命を受けてこの世界に戻ってくる。内戦を終わらせる唯一の方法である彼の使命とは、見も知らぬ書評家August Brillなる人物を暗殺することだった。。。
夜も更けていくうちにBrillの物語は次第に強烈なものになり、必死に避けている思いはかえって語られたがっているかのように消えてくれない。Brillは明け方にやってきた孫娘Katyaに徐々に心を開き、自分の恋愛、結婚生活、その破綻の理由などについてKatyaに語り続ける。Katyaが満足して寝入った後、彼はついに勇気を奮ってTitusの死にまつわる心に受けた深い傷と向き合う。』
(Portrait of his son Titus, dressed as a monk, 1660, by Rembrandt)
最初の簡潔な状況説明でTitusが亡くなった事実は早くも提示されています。そしてこのような文章により、彼がこの物語のキーパーソンであろうとおおよその見当はつきます。
His parents named him after Rembrandt's son, (中略), the little boy who turned into a young man ravaged by illness and who died in his twenties, just as Katya's Titus did. It's a doomed name, a name should be banned from circulation forever.
Titusとは呪われた名前だと言う語り口が只ならぬ気配を感じさせます。ちなみにレンブラントの息子のタイタスの肖像は上記の絵が最も有名でしょう。実は私、この絵を見た事があります。2005年の「アムステルダム美術館展」に来ていました。マーラーのレビューで何度も出てきた明暗法を駆使した傑作で、レンブラント自身の肖像画とともにとても惹かれましたが、そう言われるとタイタスは色白で生気が無かったですね。
さてそのTitusの死の真相は最終章に至るまで出て来ません。そしてその真相は冒頭に書いたように極めて衝撃的です。なおかつ現実に起きている事件を下敷きにしている事にあらためて戦慄を覚えます。この数ページの為に180ページを費やしたオースターの執念にも畏怖の念を覚えますが(苦笑。
さてその真相を解く鍵がパラレルワールドの設定にある、と気がつくのはようやくこの最終時点に至ってからで、それまではパラレルワールドの物語が途中でフィルムが切れてしまうように唐突に終わってしまった事にずっと戸惑っていました。
Brillが何故イラク戦争も9.11事件も起こらない、より良い世界であるはずのもう一つの世界を現実世界よりはるかに悲惨な世界であると夢想したかったのか、そして自らを暗殺して欲しいと望むような自己破壊願望を抱いていたのか?
日本語訳が出るまでまだ数年はかかるだろうという時期ですからネタバレは控えます。とりあえず、「その心情は察して余りある」という常套句だけ申し上げておきましょう。
もちろんオースター作品の持ち味である薀蓄話も随所に散りばめられています。といっても今回はやや控えめですが。その中でもBrillとKatyaが熱中している映画批評がとても面白かったです。ルノアールの「大いなる幻影」、デ・シーカの「自転車泥棒」、小津の「東京物語」、サタジット・レイの「大地の歌」などを例に取り、名作と呼べる映画では
ある「物体」を提示して登場人物の心情・運命や時代背景を暗示させる事により無駄な説明を省き深い余韻を残す
手法がとられている、という二人の討論はとても面白かったです。今後のゆうはむ映画レビューの参考にもなりました(笑。
今回村上春樹の1Q84が(続編の可能性を示唆してはおられますが)若干消化不良の感があったのに比して、オースターの方はいつもの饒舌が少し影を潜め、スリムでスピーディな語り口となった事でより完成度を上げていると思います。より悲惨な世界を思い描かずには心の傷の痛みに耐えられない現実世界の酷さと、それを克服していこうとする家族の再生の物語は数多いオースター作品の中でもとりわけ深い余韻を残します。オースターファンは勿論、多くの方に読んでいただきたい作品だと思います。英語もそれほど難しくありませんので、日本語訳が出るまでと言わずに是非お読みください。
はむちぃ: ゆうはむ映画レビュー、今回は現在公開中の洋画「路上のソリスト」でございます。LAタイムズのコラムニストのコラム記事から始まった実話に基づく物語でございまして、当然ながらLAが舞台でエサ=ペッカ・サロネン&LA交響楽団が全面的に協力していることで話題になっております。
ゆうけい: クラシック・ファン&オーディオファイルには必見、と言いたいところなのですが、決してそんなに単純に音楽を楽しむ映画ではございません事を最初にお断り申し上げておきます。と言いつつ、初めて内部が公開されたウォルト・ディズニー・コンサートホールの威容には度肝を抜かれましたな(笑。
は: 音楽モノといいますと、ご主人様があまりの脚本のトホホぶりに辟易された「奇跡のシンフォニー」などを思いだしてしまいますが(^_^;)?
ゆ: あの脚本のサービス精神たっぷりのアリエナイザー的展開がハリウッド的虚構世界でのサニーサイドを象徴しているとすれば、この映画はまさに現実世界の暗黒面を正面から見つめていますね。マーラー5番勝負part IIで疲れ果てているはむちぃ君につきあわせるのはチト気の毒なんだが、どうしても見ておきたくてね。
は: 映画は私のメインの担当分野でございますからかまいませんよ、その代わり今日はボケ無しでまいりますよ(-.-)ボソッ。では映画紹介からまいります。
『アカデミー賞で7部門にノミネートされた『つぐない』(07)のジョー・ライト監督が、「音楽に対して本気で取り組むなら、世界がひれ伏す才能だった」と語られる天才音楽家・ナサニエル・エアーズの物語を映画化。主演は、『Ray/レイ』(04)で伝説のジャズ・ミュージシャン、レイ・チャールズを演じて、アカデミー賞を獲得したジェイミー・フォックスと、『アイアンマン』(08)の大ヒットが記憶に新しい、ロバート・ダウニーJr.。
ロサンゼルス・タイムズで「弦2本で世界を奏でるヴァイオリニスト」と題されたコラムで紹介された、ナサニエル・エアーズ(ジェイミー・フォックス)。ジュリアード音楽院に通い、華々しい将来を約束されていたのに、ある病気(統合失調症、ゆうけい付記)が原因で路上で暮らすことになった天才音楽家。コラムの執筆者スティーヴ・ロペス記者(ロバート・ダウニーJr.)は、ナサニエルと関わっていくことで、ナサニエルの才能に感服し、音楽家としての人生を取り戻してほしいと願い、彼の治療を計画する。しかし、ナサニエルのとった行動は、ロペスの人生観を根底から覆すものだった。
監督:ジョー・ライト
製作:ゲイリー・フォスター、ラス・クラスノフ
製作総指揮:ティム・ビーバン、エリック・フェルナー、ジェフ・スコール、パトリシア・ウィッチャー
原作:スティーブ・ロペス
脚本:スザンナ・グラント
撮影:シーマス・マクガーヴェイ
美術:サラ・グリーンウッド
編集:ポール・トシル
音楽:ダリオ・マリアネッリ
2009年アメリカ映画、配給:東宝東和
上映時間:1時間57分』
は: 予想以上に暗くて重い映画でございましたね。
ゆ: そうですね、単純な音楽ものでも無く、どこかの国の絵空事のような難病ものでもなく、フィクションに限りなく近いからこそ、どうしても心の奥にどんよりと残ってしまう後味の悪さがありますね。
は: 以前ご紹介した英国映画「この自由な世界で」に似た重さでございますね。監督のジョー・ライト様が「偏見とプライド」のような映画を撮る英国人監督である、という事もあるのでしょうか。
ゆ: そうですね、映画のタッチを決めるのは監督ですからそれも大きいと思います。しかしそれよりも何よりも「統合失調症」をリアルに描ききっている事が大きいでしょうね。
は: LAの公園の一角のベートーヴェン像の前で二本しか弦の無いボロボロのヴァイオリンから素晴らしい音色を奏でる、奇妙な風体で喋ることの支離滅裂なホームレスの黒人にLAタイムズのコラムニストが興味を惹かれ、調査してみると本当にジュリアード音楽院に在籍した事のある才能あるチェリストだった事が判明して、と言う出だしで物語は始まりますが、
ゆ: どう見ても彼は精神を病んでいる。しかし彼の音楽的才能は見捨てるには惜しい。そこでスラム街にあるLAMPという精神障害のホームレスを収容する施設に彼を入れようとする。さてその後の成り行きは?というところなんですが、とにかく感動モノのヒューマン映画に仕立てようとするなら
「統合失調症でも音楽的才能があればこんな素晴らしい事が可能だ」
というスタンスでエンターテインメントの方向に振れば済むのですが、そうでなく
「どんなに素晴らしい音楽的才能があっても統合失調症を発症してしまえばこうなってしまうんだ」
というノンフィクション映画に近いスタンスで作ったところにこの映画の意義があると思いますね。
は: その代償として映画の人気、興行的収入を犠牲にしてしまうリスクがございますよね。
ゆ: その通り、大評判になった新聞コラムの実話の映画化と言う話題性に乗っかって安易な映画を作らなかった製作サイドの慧眼とも言えますが、数々のオファーからこのプロデューサーを選んだ原作者のスティーブ・ロペスの選択の結果でもあるとも思います。
は: プロデューサーはハッピーエンドにはなり得ないこの物語を「ユニークな友情の物語」として描きたいとロペス様に申し出て気に入られたそうでございます。
ゆ: となると後は監督・脚本家にしっかりとした人を持ってくる事ですね。
は: 先ずは脚本ですが、「エリン・ブロンコビッチ」で名を馳せたスザンナ・グラント様に白羽の矢が立ちました。
ゆ: 彼女はロペス氏のコラムを読んで感動し、
「難しいのはこれほど私を感動させた題材をどう伝えればいいのかということだった」
と述懐しています。そしてその方法として実在のナサニエル氏とロペス氏とかなりの時間をともにする事で構想を固めていき、幾つかの架空のシチュエーションを加えた上でこのシリアスな脚本を書きあげたそうです。、英国の気鋭の若手監督ジョー・ライトはこれがハリウッド初作品だそうですが、アメリカから送られてくる沢山のオファーの中から
「英国人としてのアウトサイダーの視点が有利に働くかもしれないと感じてこの脚本を選んだ」
そうです。ただ、近代的大都市にして路上生活者6万人と言われるLAに降り立ち、高層ビル群に接するスラム街スキッド・ロウに足を踏み入れた時は、アメリカ資本主義社会の現実を目の当たりにして、かなりの衝撃を受けたようです。
は: 主人公ナサニエルがスキッド・ロウで多くの浮浪者の幸せを神に祈りますが、本当に「天使の街」という都市名が皮肉なほどのすさみ様でございますね。
ゆ: もう一人の主人公であるコラムニストのロペスは取材を重ねるうちにそのナサニエルの姿に打たれ、また彼の才能故に彼をどん底の生活から救いあげようとします。また、スキッド・ロウの住民の福祉向上を市長に掛け合い多額の予算を配分させることに成功しますが、それがどういう結果をもたらすか、そしてそれが本当に意味のある行為だったのか、この映画は冷酷なまでに問い詰めていきます。
は: その二人の主人公を演じるのが「レイ」でアカデミー賞を受賞したジェイミー・フォックス様とロバート・ダウニーJr様ですね。
ゆ: ジェイミー・フォックスの演技は今回も入魂でしたね。彼はピアノを弾けるので音楽の素養があるんですが、
は: 今回ナサニエルを演じるに当たってヴァイオリン、チェロをプロから学び、更には統合失調症の専門医師とも会って研究を重ねたそうでございます。
ゆ: それでも「レイ」のレイ・チャールズの演技の印象が強烈なのでしばしばナサニエルが盲目だと勘違いしそうになって困りました(笑。
は: 一方ロペスを演じるダウニーJr様も自分の行為の正当性について悩むコラムニストを渋く重厚に演じておられましたね。
ゆ ただ、ちょっとナサニエルとの距離感に戸惑っている感じは否めませんでした。後で買ったパンフレットを読むと、「アイアンマン」「「トロピック・サンダー」と忙しくリサーチの時間を全然取れないまま撮影に突入し、またジェイミーと別撮りの場面も多くて、
「ジェイミー・フォックスは今回素晴らしい演技をしていると思う。だが、一つ残念なのは彼との共演の醍醐味をあまり味わえなかったこと」
だと語っていて、さもありなんと思いましたね。
は: さて、難病モノ嫌いのご主人様から見て、ジェイミー様の統合失調症の演技はいかがでございましたでしょうか?
ゆ: 十分合格点だと思いますね。コミュニケーションの難しさ、幻聴による社会生活の困難さなどを、普通の人が見れば怖がるくらいに演じていましたから。実際精神病院からの紹介患者を日常的に見ている者として、この病気の患者とコミュニケーションをとる事がどれほど困難であるか、どれほど他者を困らせるかは痛いほど良く分かります。
は: パンフレットで日野原重明先生がこの病気について解説しておられますが?
ゆ: 正直言って通り一遍の楽天的教科書的解説で、ナサニエルのような実際の患者の実態をあまりご存知ないんじゃないかと思いました。決して妬みで言うのではなく、内科で象牙の塔の最重鎮として医療の王道を歩んで来られた方の目にはなかなか触れない醜悪な現実がこの世界には存在するのだ、という事をこの映画の方が良く教えてくれるんじゃないですかね。
は: もちろんそれで日野原重明様の功績が損なわれえるわけではございません。
ゆ: 柴田錬三郎先生ではありませんが、まあ一言だけでも地べたから物申したかっただけです(苦笑。
は: さて、最後になりましたがこの映画のもう一つの大きなテーマである音楽はジョー・ライト監督との付き合いも長く、「プライドと偏見」ではアカデミー賞も受賞されましたダリオ・マリアネッリが担当しておられます。
ゆ: 監督とも相談の上、今回はナサニエル氏本人が尊敬しているベートーヴェンを選んで見事にアレンジしておられますね。登場した曲をざっと挙げてみますと、
交響曲第3番「英雄」
弦楽四重奏第12、14、15番
ピアノとチェロのためのソナタ第4番
ピアノ・ヴァイオリン・チェロのための三重協奏曲ハ長調Op56
交響曲第9番「合唱」
バッハ / 無伴奏チェロ組曲第1番ト長調BWV.1007
などでした。
は: LASOのリハーサルを聴いて感動するナサニエル様の視覚イメージとしての色彩が画面に乱舞する「英雄」、そしてラスト・シーンでサロネン様がお振りになる第9番がやはり出色の演奏でございました。
ゆ: あの色彩の乱舞はてんかんの方は見ない方が良いですね、発作を起こしてしまいそうです(マジ。もちろん正論的にははむちぃ君の言う通りなんですが、映画的にはコラムに感動した老婦人から贈られたチェロを手にしてトンネルの中で弾き始める四重奏第15番イ短調Op.132が良かったですね。
は: トンネルからカメラを上方にパンして飛翔していく鳩の群れをとらえる手法により、見事にロペス様の心象風景と重ね合わせていましたね。
ゆ: 撮影監督のシーマス・マクガーヴェイのこの映画一番の腕の見せ所でしたし、それに15番のチェロの音色がよくマッチしていました。
は: ジョー・ライト様がこの映画の目的としていた
Above & Below
ベートーヴェン & ホームレス
映像 & 音
を融合させるという意図が見事に達成されたシーンでございましたね。
ゆ: この曲はベートーヴェンが腸カタルで病床についていた時期を挟んで書かれ、「病癒えた者の神への感謝の歌」というテーマがあるそうですが、それが映画自体のテーマとも重なっており、この映画に一段の深みを与えておりましたね。
は: というわけでございまして、決して万人向けの映画ではございませんが見応えのあるヒューマンドラマにベートーヴェンの音楽が融合いたしました秀作でございます。
ゆ: 見ていて決して気分の良い映画ではございませんが、たまには見応えのある映画を見たい、ついでにクラシック音楽も楽しみたい、という方は是非ご覧下さいませ。
メガネ女子萌え、というわけで優ちゃんです。極く一部にしかわからないネタですみません。今日はちょっと遅刻してしまいますた。
アップ: 50M x6本
スイッチでKPS。途中から入って3本ほど。
プル: 50M x6本
今日は素直にプル。1分15秒サークル。できるだけ大きな掻きで。まあ何と言うこともなく完泳、終了後休憩。
スイム: 100M x5本
本日のメイン。2分半サークル。
1本目:できるだけストローク数を落として。
2,3本目:25Mで1ストローク増やして一本目より速く。
4,5本目:25Mで2ストローク増やして一本目より速く。
一本目は先週と同じく25Mあたり17ストロークで1分45秒くらい。2,3本目1分41秒くらい。4,5本目1分35秒くらい。一応課題達成。
スロー: 50M
ダッシュ:50M
クロール以外で。ガ~ン。とりあえずバタフライで。前半飛ばしすぎて後半目に見えて失速。。。やっぱり普段練習する機会がないのでだめですねえ。
ダウン: 200M
計: 1250M
楽と言えば楽ですが、ダッシュが入ったのが計算外。グリコーゲン使い果たして体がダルダルになってしまいました。
はむちぃ: さて、長い長い前置きをようやく終えまして「マーラー5番勝負 Part II」も最終回、いよいよ課題CDのレビューでございます。パリンドローム様、大変長らくお待たせいたしました。
ゆうけい: どうだいみんなぁ、思いっきり引っ張っただろう~、さてこれからが本番、
ただし!
あまり期待し過ぎて、腹いせにキーボードぶったたいて壊さないでくれよ、俺は補償しないぜ~(^O^)
は: くまだまさしですか、あんたは(--〆)。どうせ長丁場になるんですから、早速アルバムの紹介にまいりましょう。気鋭の新進ドイツ人指揮者ガブリエル・フェルツ様のDreyer-Gaidoレーベルでのマーラー・チクルスの第一弾として発表されたアルバムでございます。
Gustav Mahler
Sinfonie Nr.7Shtuttgarter Philharmoniker
Leitung: Gabriel Feltz
Live Recording, 23, und 24, April 2007
Liederhalle Beethovensaal, Stuttgart
ゆ: 早速脱線して申し訳ありませんが、ジャケットがレンブラントですな、それも代表作の一つ「夜警」では、あ、あ~りませんか!!
は: チャーリー・浜様のような驚き方をしないで下さいませ(-.-)、マーラー様がレンブラントの明暗法を意識していた事は初回でも申し上げましたから、それを意識した採用なのでございましょうね。
ゆ: 一体いくら払ったんでしょうね~?
は: そっちですかい、興味は!
ゆ: まあ、フェルツのポートレートをジャケットにするよりは(以下略)
は: 気を取り直しまして、続けましょう。ではこのムダに長いレビューの流れからしまして、まずはフェルツ様が第7番を振るとどんな演奏になるのか、ご主人様に予想をしていただきましょう。
ゆ: う~む。。。。(--)
は: そんなに難しゅうございますか?
ゆ: いや、適当なギャグを思いつかん、さすがにネタ切れじゃ。
は: 。。。。。(--〆)
ゆ: わ、分かったよ、そんなに怒らんでも(^_^;)。先ず思いつく特徴としては
ドイツ人指揮者がドイツの中核都市の新進オケで振っている
ライブ・レコーディングである
ドイツのマイナー・レーベルである
ということですね。ドイツの地方都市のオケをマイナーレーベルが録音してるからゴツゴツしてると言うのは先入観かもしれませんが、音色は骨太でしょうね。
は: それにライブですからテンシュテット様程でもないにせよ、結構ケレンもかましてくるでしょうね。
ゆ: そうですね、そういう意味で容易に想像できるのは明の第五楽章、ここは思いっきり派手に打楽器をかましてくるでしょう、おまけにライナーノートで
マーラーかて楽天主義で作曲するわ、そう解釈してなにが悪いねん!(小薮風)
と主張しておりますからな。
は: フェルツ様は関西弁はしゃべれないと思いますよ、それに小薮千豊も知りませんって(;一_一)。
ゆ: サイデッカー、ハイデッカー(独)。まあそれはともかくとしてはむちぃ君、先ずはこの第五楽章冒頭の90秒程度を他の演奏と聴き比べしてみて演奏・録音に関してこのフェルツ盤の立ち位置を探ってみましょうか。ではまず参考CDを挙げてくれたまへ。
は: かしこまりました、次の5点でございます。
Georg Solti / Chicago SO, 1971 Decca
Eliahu Inbal / Frankfurt Radio SO, 1986, DENON
Klaus Tennstedt / London PO, 1993, EMI
Michael Tilson Thomas / SFSO, 2005, SFS Media*
Valery Gergiev / London SO, 2008, LSO Live*
(*: SACD/CD Hybrid)
ゆ: オーソドックスなインバル盤、ライブの興奮を伝えるテンシュテット盤の両極を軸にして、過去の名盤としてショルティ盤、現代最先端の演奏としてトーマス盤、現在進行形のチクルス・ライバルのゲルギエフ盤と言う布陣ですな、なかなか良くできた選択じゃ(自画自賛。
は: ただ単にご主人様がお持ちの第7番を持ってきただけでございます(-_-)。それでは早速第五楽章冒頭、ティンパニの連打から弦の合奏、管楽器のファンファーレが鳴り響くあたりの聴き比べをお願いいたします。
ゆ: 了解です、演奏録音各5点満点、計10点で採点してみましょう。1点は☆、0.5点は★で表わしてみました。
Inbal: 6点
演奏☆☆☆
録音☆☆☆
は: 先ずは基準としてInbal様の演奏・録音を☆3つと規定いたしました。
ゆ: 昔はDENONのデジタル録音が最先端だったけどさすがにもう古くなりました、でも今でもちゃんと聴けるいい演奏・録音だと思いますね。
Solti: 8点
演奏:☆☆☆☆
録音:☆☆☆☆
は: 今聴きましてもテンポと響きの見事な演奏でございます。
ゆ: シカゴ響得意の管楽器がメインの部分ですしね。録音もややドライですが信じられないくらい鮮烈で、さすがDECCAです。ちなみにマーラーに相応しい会場を探し続けていたデッカがやっと見つけたのがイリノイ大学のクラナートセンターで、そこでケネス・ウィルキンソンにより初録音されたのがこの第7番なんですよ。
は: よくそこまでご存知でございますね(驚。
ゆ: ステサン169号に嶋護先生が書いておられるんですよ(^_^;)。
Tennstedt: 8.5点
演奏:☆☆☆☆☆
録音:☆☆☆★
は: 余命幾ばくも無かったテンシュテット様と彼を敬愛して止まなかったLPOの渾身の演奏でございますね。
ゆ: 正直なところここだけの評価ではない事をお詫びします。あまりにも感動的な演奏なのでここだけ聴いても第五楽章全体のイメージが鮮やかに浮かび上がってきてしまいます。録音もEMIにしては深くてしなやかな響きでライブの興奮を余すところ無く伝えていますね、やれば出来るじゃん、という感じです(^_^;)。
Thomas: 9.5点
演奏:☆☆☆☆★
録音:☆☆☆☆☆
は: おおっ、ここまでの最高点が出ました!
ゆ: 完璧な演奏と完璧な録音、これはCD層で聴いても他を圧倒しておりました。演奏に5点満点をつけなかったのは完璧すぎて何か物足りないという身勝手な理由でございます。これが現在における最高峰の指揮者&オケなのだと思いますね。
は: コンセルトヘボウのRCO LiveやこのSFS media、次のゲルギエフのLSO Liveなど、最近はオーケストラ自体がプライベートレーベルで録音する時代でございますね。
ゆ: それも素晴らしい音質でね、The Times They Are A-Changin’ということですか。
Gergiev: 7点
演奏:☆☆☆
録音:☆☆☆☆
は: これはカリスマ・ゲル様でSACDと言う点を考慮しますと辛い採点でございますね。
ゆ: 申し訳ないけど合わないんですよね。演奏はやっぱり速過ぎるし金管はきついし。録音にしても同じ事で、客観的に見れば素晴らしい録音なんでしょうけど私にはとてもきつく感じてしまうんですよね。
は: なるほど、では最後にフェルツ様のご採点お願いします。
Feltz: 6点
演奏:☆☆☆★
録音:☆☆★
は: 6点はインバル様と同等で水準はクリアしているという結果でございます。
ゆ: 合計だとそうなりますね。演奏は想像どおりティンパニの強打を効かせた楽しい出だしだったんですが、驚いたのは録音の悪さですね。音場が極端に狭くて一瞬モノラルかと思ったほどです。一方で深さは結構あるので、京都の町家のウナギの寝床みたいな感じです。ホールトーンもあまり上手く捉えられていませんねえ 、響きが全体にくすんでいます。
は: 音場が狭い点はわざわざご購入いただいたどる様、MAO.K様も同意見でございましたゆえ、間違いないようでございます。しかし前回聴いた第6番はそれ程悪くありませんでしたのに不思議でございますね。
ゆ: そうですね、言い換えれば二回目で急速に進歩していると言えなくもないんですが、これがこのレーベルの初録音と言うわけでもないのにねえ。録音が第6番程度の質を確保していたら7点いってましたけど、まあ気を取り直して全体を聴いていきましょうか。
(The Militia Company of Captain Frans Banning Cocq by Rembrandt, 1642)
第1楽章 ランサム(アダージオ) ロ短調 → アレグロ・コン・フッコ ホ短調
Feltz: 21'47"
Solti: 21'35"
Inbal: 22'36"
Tennstedt: 24'07"
Thomas: 20'41"
Gergiev: 20'47"
は: 序奏はロ短調で弦が引きずるようなゆっくりとしたリズムを刻みますね。
ゆ: 第1番「巨人」と同じ、所謂ブルックナー開始なんですが、6番の出だしをさっさか入ったのに比べると随分ゆったりとしてますね。
は: まあ「ゆったりと」の指示が入っております故無理もございません。で、ホルンものったりと滑り込んできます。
ゆ: このホルンのごりっとした音色は良いですね~。マーラーがボートのオールを漕いでいて思いついたテーマらしいですが、その感じがよく出ています。
は: 続く第1主題はホルンとチェロが受け持ちます。
ゆ: 実はここからホ短調となり、転調を繰り返して最後はホ長調で終わるんですが、この転調の繰り返しと「急速に激しく」という指示がフェルツの指揮者魂に火をつけてしまいますね(笑。
は: グランカッサの強打を契機に急速にテンポが変わってトライアングルも入り込んでくるところなぞスリリングでございます。
ゆ: 第2主題は第6番の有名な「アルマのテーマ」を思いだすかのような美しいヴァイオリンの音色を強調したいところなので、予想通りねちっこく来ますねえ。
は: そのあたりは確かに美しくて良いのですが、再び展開部に入りますと打楽器が不気味に咆哮し、その後怒涛の終盤を迎えます。
ゆ: コーダに向かうあたりでの目まぐるしいテンポの変化は「悲劇的」第四楽章の演奏と同じようなあざとさを感じるほどですね。
は: 船酔いしそうな思いでございました。
ゆ: まあ元気があってよろしいんじゃないでしょうか(^_^;)。それはさておき、演奏時間を比較してみると最新の第一楽章はスピード勝負のような情況を呈しておりますね。
は: トーマス様とゲルギエフ様では随分印象が異なりますのに殆ど同じタイムでございます。
ゆ: 「超速シリーズ」のゲルギエフはともかくとして、流麗な演奏が素晴らしいトーマス&SFSOが同じ20分40秒前後なんですねえ。ショルティなんか第6番と一緒で随分突っ走っているように思うんだけどそれでもトーマスより遅いのかあ。
は: 最新のトップクラスはこの複雑な楽章を如何にハイスピードで演奏できるか、そのテクニックを競っているようですね。
ゆ: というか、オケに応募してくる若い演奏者のテクニックの向上が最近は著しいんでしょうね。まあ個人的には一幅の泰西画を見るような悠然としたインバル盤くらいが丁度良いようにも思うんですけどね。
は: とにもかくにも、早くもこの楽章でフェルツ様の個性の全てがいきなり披露された感じがいたしました。
ゆ: 月並みな表現で申し訳ありませんが。磨けば光る宝石の原石のようですね。随分ゴツゴツとして生硬な演奏なんですが、聴いていて面白い。
は: そう言う意味では前回検討した第6番はかなり磨かれてきた印象がございますね。
ゆ: 回を重ねる毎に成長していきそうな楽しみはありますね。とにもかくにもマーラーがその技法を駆使し尽くしたこの難しい楽章を「無難に収める」のではなく「果敢に突破した」所を評価したいですね。
は: 録音はいかがでございましょう?
ゆ: やっぱりサウンドステージは狭いですね。でも意外に楽器の分離はクリアです。その中でもやはり打楽器フェチだなあと思うくらい打楽器にはこだわって録音してますし、ホルン、チェロ、トランペットといったマーラーがこの7番で最も大事だといった楽器の音を丁寧に拾っていますね。
第2楽章 「夜曲」 アレグロ・モデラート ハ長調
Feltz: 15'06"
Solti: 15'44"
Inbal: 14'40"
Tennstedt: 17"52"
Thomas: 15'32"
Gergiev: 13'43"
は: いよいよ「夜曲」の始まりでございます。
ゆ: 序奏は、ホルンの掛け合いですね。このあたりはマーラーがこだわり続けた遠近法が良く表現されていると思いますが、それにしても冒頭のホルンによるテーマは引っ張りますね~、夜の不気味さを最初に強調したいのかもしれませんが、奏者の肺活量を試しているような気もしますな(笑。
は: その後盛り上がったところで交響曲第6番のモットー和音が出たり、これも第6番で使われておりましたカウベルも鳴らされたりして、第6番との関連の強い楽章でございますね。そのせいかどうかは分かりませんが、「夜曲」という主題なのに巷間言われます如くに「行進曲」風になっちゃいますね。
ゆ: あ、やっぱりそうなっちゃいます~?
は: 鈴木Q太郎はもう飽き飽きでございます(--〆)、さっさと話を進めましょう。
ゆ: かしこ、かしこまりました~、かしこ!というわけで、確かに行進曲を思わせる展開ですね、恩田陸の「夜のピクニック」を意識したんでしょうか?
は: そんな訳無いでございましょっ、それも言うならレンブラント様の「夜警」でございます。
ゆ: た、確かに(^_^;)、で、この楽章も長調と短調の転調が目まぐるしくてフェルツも律儀にその不安定さを強調しつつテンポを上げ下げておりますな。
は: 先ほどご指摘のホルンなんかはその後も結構ためて引っ張っているところが多いように思いますのに、流麗なトーマス様や前のめりのショルティ様より時間が短いとはちょっと驚きましたね。
ゆ: そうですね、別にギクシャクはしていませんけれどね。
は: 一方でインバル様は泰然とした演奏に見えて時間が更に短いですね。ゲルギエフ様に至っては何と13分台を記録しておりますが(^_^;)。
ゆ: テンシュテットにしてもそうですがフェルツもライブ録音なのでややアゴーギクを強調してスタジオ録音よりも時間が伸びるんでしょうね。それにしてもゲル様は凄いですな、おそらく13分台のというのは世界新記録じゃないでしょうか、仮初めにも夜曲なんですからその辺を考えてもらわないと(苦笑。
第3楽章 スケルツォ 影のように ニ短調
Feltz: 11'09"
Solti: 9'14"
Inbal: 10'21"
Tennstedt: 11'10"
Thomas: 10'03"
Gergiev: 9'07"
は: さてABCBA形式のカナメとなります第3楽章でございます。序盤の高音弦による影のような旋律、木管の悲しげな響き、低音弦のバルトーク・ピチカート、打楽器の不気味に抑え気味の響き、いずれも「明」には程遠い気がしますね。
ゆ: フェルツは幽霊、精霊の跳梁跋扈と捉えて不気味さを表現していると書いてますね、テンシュテットもそのような捉え方をして入るようです。このあたりはドイツを中心とした中央ヨーロッパの方にしか分からない音に対するイメージがあるのかもしれませんね。
は: とはいえ技法的には多彩な手を尽していて、マーラーの各楽器への細やかな気遣いさえ感じさせますので、通の方にはたまらない楽章なのかもしれませんね。
ゆ: そのあたりを透視図のように明晰に分析しているのはおそらくブーレーズあたりが嚆矢だと思うんですが、トーマスも明らかにその流れを汲んでいますね。彼の演奏が今回聴いた中ではこの楽章を一番理解しやすかったですね。
は: さて、この楽章もニ短調で始まりニ長調で終わるという転調を行っております。ここまでの楽章の最初と最後の調性の変化をまとめますと、
I: (Bm→)Em→E
II: C→Cm
III: Dm→D
と、必ずメジャー⇔マイナーの転換を行いつつ次の楽章には必ず同じ調性で受け渡しております。
ゆ: 凝り性だったんですかね、律儀なA型だったりして(笑。
は: またまたそんなクラマニアを敵に回すような事を(-_-;)。明暗法の技法の限りを尽くしておられるのでございます。
ゆ: 第五楽章だけ明るいように見えて、その実いろいろと手の込んだ細工をしておりますな。
第4楽章 「夜曲」 アンダンテ・アモローソ ヘ長調
Feltz: 13'47"
Solti: 14'28"
Inbal: 13'13"
Tennstedt: 15'30"
Thomas: 13'30"
Gergiev: 11'45"
は: 第2楽章が「夜の行進」とすれば、この楽章は純然たるナハトムジーク、セレナーデでございますね。
ゆ: 「わいね~、暗いねん」ですな。
は: それも言うならアイネ・クライネ・ナハトムジークでございます、それもモーツァルト様ですから(--〆)。
ゆ: まあまあそれはそうとようやく桶の花ヴァイオリン独奏が冒頭に出てきますな。
は: 桶じゃなくて、オケですから(;一_一)。ちなみにこの独奏はオクターブ上昇し、なだらかに降りてくる所謂アーチ音型でございますね。この楽章にはギターやマンドリンも入りますし、求愛のセレナーデに相応しい楽器を持ってきたというところでございましょうか。
ゆ: アモローソとは「愛情をこめて」という意味ですので、その通りでしょうね。
は: さて、フェルツ様、前回の第6番第3楽章から想像できる通り、思い入れたっぷりに愛を歌い上げておりますね。
ゆ: スケベ心満載ですな。我々草食人種からするとかなりのねちっこさです。その点殆ど演奏時間は変わらないんですが、やっぱりトーマス君はこの辺スマートですね。
ところで第2楽章でも第6番のモットー和音が出て来たけれど、この楽章でも第6番のフィナーレの音型が使われているんですね。
は: 第2、4楽章は第6番と同じ1904年に完成しておりましたから密な関係があるんでしょうね。
ゆ: 同じ音型を使い回すとはええ根性しとりますな、それも「悲劇的」と「愛情をこめて」の両方に(笑。
は: 最後が「ersterbend(死に絶えるように)」ですので首尾一貫しております(-.-)。
ゆ: ちゃんちゃん、お後がよろしいようで~(^O^)/
は: まだ最終楽章が残っております(--〆)。
ゆ: 分かってますって、いよいよ「めちゃめちゃ明るいで~」の第5楽章です。
第5楽章 ロンド・フィナーレ ハ長調
Feltz: 17'36"
Solti: 16'27"
Inbal: 16'49"
Tennstedt: 19'53"
Thomas: 18'06"
Gergiev: 16'13"
は: 冒頭部分は先程検討済みでございますが、演奏自体は悪くないですね。
ゆ: 元気があって良いですよね、それにしてもなんともはや威勢の良いティンパニですねえ。
は: それにすぐ金管が呼応しますね。
ゆ: この辺のかかり方はさすがにショルティ&シカゴ響の大リーグ・スラッガー級の咆哮には敵わないんですが、それでもトランペットとホルンの主題演奏は予想通り骨太で良いと思いますね。
は: この主題はワーグナーの『ニュルンベルクのマイスタージンガー』との関連が指摘されているそうでございます。
ゆ: 確かにそうですね、その明快な元気良さが果たして本気なのか、それともパロディなのかいろいろと議論はあるようですが、今回のフェルツのようにこの辺りを楽天的に演奏しても悪くはないと思うんだよね。第6番のように「悲劇的」に終わると誰も文句も言わないくせに、どうも芸術とは暗くあらねばならんようですな(苦笑。
は: さて、駆り立てられるようにどんどんと演奏は進みまして終盤に第1楽章の第1主題が再びホルン斉奏によって示されます。
ゆ: 初めて聴いた時は第一楽章の主題なんてもう忘れてしまってましたけどね(笑。さてここからがフェルツの腕の見せ所、ライブということもあってか、ここぞとばかりにオケ全体を高揚させていく指揮振りが目に見えるようですね、そしていよいよフィナーレ。
は: 第6番にもましてケレン味たっぷりのディミヌエンドの後に、、、
ゆ: 地の底から湧き上がるような打楽器の轟音が床を振動させますな。まるでボディソニック椅子で聴いているようです(爆。
は: この打楽器の咆哮には低音派のゲルギエフ様もビックリでございましょう。
ゆ: 個人的にはライブ演奏ではテンシュテットのラストが最高に熱いと思いますけれど、ゲネラル・パウゼの後の展開はそれ並みの迫力がありましたね。観衆のアプローズに相応しい、いかにもライブらしい終わり方だと思いますね。
は: という訳でして、とにもかくにも無事に眠ることなく全楽章聴き終えました。聴く順番が逆になりましたが、何度も申し上げておりますようにこの7番がこのオケでのマーラー・チクルス初録音、それにしては破綻の無い演奏だったのではないでしょうか?
ゆ: まあ2日間のライブを編集してあるようですので細かなミスはところどころあったのかもしれませんが、聴く限りこれはまずいと思うようなミスは無かったですね。
は: 初マーラーで良くぞフェルツ様の個性的な7番の解釈に共感してついていったものでございますね。
ゆ: 同感ですね、際立った個性こそまだ見られませんがこのシュトゥットガルト・フィル、若くてきびきびとした良いオケだと思います。ちょっとブースカとラハティ響の信頼関係を思い出して微笑ましかったです。
は: ヴァンスカ様でございますから、使い古したネタを(`´)。
ゆ: そう言えばラハティ響にもお一人日本人がおられましたが、このシュトゥットガルト・フィルのメンバーの集合写真にも、お二人ほど日本人っぽい顔立ちの方がおられますな。
は: 世界各地で日本人が活躍しておられるのは嬉しゅうございますね。
ゆ: というわけでございまして、録音が今一つなのは残念でございましたがなかなか面白い第7番を聴く事ができました。リクエストいただいたパリンドロームさんに心よりお礼申し上げます。
は: では恒例によりまして、故人生幸朗・生恵幸子師匠風ご挨拶をご主人様どうぞ。
ゆ: 皆様、長丁場にも関わりませず、
こんな漫談おもろうも何ともないぞ!
のお声も無く、お付き合いありがとうございました。
は: 感謝感激いたしつつ、ゆうはむ漫談、これにて無事終了でございます。
ゆ: 皆様のご健勝をお祈りしつつ、これにて、バイチャ!
は: 何がバイチャや、この~、泥亀!
ゆ: 母ちゃん、ゴメン!
は&ゆ: これにてマーラー5番勝負Part II、千秋楽にてございますm(__)m
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