2008/12/21

今年を振り返る2008(2) 音楽・ライブ編

Rachael
( Rachael Yamagata )
はむちぃ: さて本日は「振り返る」シリーズの2回目でございまして、「音楽&ライブ」編を送りいたします。
ゆうけい: 今年はライブに行く機会が少なくて残念でしたが、待望のアルバムも出ましたし、トントンというところでしょうか。
は: 今年も部門別で参りますか?
ゆ: う~ん、クラとジャズが少なくて偏りが多いので、全体を通じていろんな賞を考えてみましょうか。
は: かしこまりました、ではまずノミネート作品(記事)を発表いたします。

クラシック部門:
Vivaldi Concertos for Two Violons / Carmignola and Mullova
フォーレのレクイエム / コルボ&シンフォニア・ヴィルソヴィア
Mahler: Symphony No. 6 / Gergiev&LSO
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番&第3番
Beethoven Overtures / Sir Colin Davis 

ジャズ部門:
Chopin Impresje / Leszek Mozdzer
Pasodoble / Lars Danielsson & Leszek Mozdzer
Avanti!/ Giovanni Mirabassi (3)
Avanti!/ Giovanni Mirabassi (2)
Avanti!/ Giovanni Mirabassi (1)
I'm Still Here / Kiyoshi Kitagawa Trio

プログレ部門:
The Hawk Is Howling / MOGWAI
Med Sud I Eyrum Vid Spilum Endalaust / Sigur Ros
A Taste Of / Colour Kane
Fear Of A Blank Planet / Porcupine Tree
Young Team / Mogwai
HEIMA / Sigur Ros
First Voyage / T.E.E.

ロック&ポップ部門:
Art Of Motion / Andy McKee
Till the Sun Turns Black / Ray Lamontagne
Elephants...Teeth Sinking Into Heart / Rachael Yamagata
All I Intended to Be / Emmylou Harris
Viva la Vida or Death and All His Friends / Coldplay
Parallel Lines (30th Ann) / Blondie
new world / blanc
Hard Candy / Madonna
私の孤独~ベスト・オブ・ジョルジュ・ムスタキ
We Are One / Kelly Sweet
Detours / Sheryl Crow
Retrospective / Rebecca Pidgeon

邦楽部門:
虹の歌集 / 手嶌葵
floating pupa / pupa
The Rose~I Love Cinemas~ / 手嶌葵
I Love A Piano / 今井美樹
Camomile Best Audio / Emi Fujita

ライブレポート部門:
柴田淳@大阪厚生年金会館
PACO第17回定期演奏会@西宮(Mahler #1)
井上道義のベートーヴェン:第四回 晩年の大作@西宮芸術文化センター
井上道義のベートーヴェン:第二回 傑作の森@西宮芸術文化センター
The Police Reunion Tour 2007/08@京セラドーム

は: では先ず最初にどんな賞を?
ゆ: まだ感激が新たなうちにやっちゃいましょう。

ベストライブアクト賞: 柴田淳大阪公演

は: なるほど、お嬢様と感激して帰ってこられましたね。
ゆ: シバジュンのコンディションがよくて素晴らしい歌声を披露してくれました。予想を超えた驚きだったのでベストライブに推させて頂きました。では、続きまして、

ベストDVD賞: Heima / Sigur Ros

は: ポストロックの雄シガー・ロスのアイスランド国内初ツアーの記録でございますね。
ゆ: アルバムでしか知らなかった彼らの全貌を初めて確認できましたし、謎に満ちたアルバム「()」のタイトルの無い名曲「Untitled #8」のレイキャビクでの野外ライブは感涙ものでした。

ベスト・サプライズ賞: The Rose~I Love Cinemas~ / 手嶌葵

は: 変な名前の賞になってしまいましたが、要するに「お見それしましたで賞」でございますね(笑。
ゆ: そうそう、次回の書籍編でふれる予定の「ゲド戦記」で声優としての手嶌葵をぼろくそに貶してたのに、掌を返したようにファンになってしまいました(苦笑、本当にお見それしましたとしか言い様が無いですね。「西の魔女が泣いた」のエンディングでは歌声が聞こえてきた途端に涙腺が緩んじゃったし、「虹の歌集」も素晴らしかったです。
は: CD-Rにさりげなく入れて送ってくださったOT様のしてやったりの顔が目に見える様でございます。では次の賞をお願いいたします。
ゆ: はい承知しました、今年最も印象に残る記事を表彰してみます。

MIP(most impressive player)賞: Giovanni Mirabassi ( Avanti! )

は: 確かに今年のハイライトでございましたね。当ブログ20万ヒット記念企画としてk1xv1x様のリクエストによりレビューいたしましたのがミラバッシ様の革命歌を集めたソロピアノ集「Avanti!」でございました。
ゆ: 結構美味しい賞品も用意したのに、みんな当たったら絶対レビュー書かせると言うんですから(^_^;)、まあk1xv1xさんはお優しくて単品のCDにしてくださって有り難かったです。
は: 革命歌ばかりで大変分厚い写真集のようなブックレットが付いております故、その解説の方が長くなってしまい3回にわたる記事になってしまいましたね。
ゆ: 音楽の解説でなくて現代史の講義じゃないかという鋭い御指摘もございました、そのような記事でもちゃんと見てくださる常連さんにはいつも感謝しておりますm(__)m。
は: では30万ヒットの際にも、、、
ゆ: シー、はむちぃ君、声が大きい!忘れた振りして通り過ぎないと。

は: では最後は最優秀アルバムでございます、これはもうガチガチの本命がございますゆえ、皆様お分かりと思いますが。
ゆ: それ以前の問題として冒頭写真を見りゃ一目瞭然ですね(笑。

最優秀アルバム賞: Elephants...Teeth Sinking Into Heart / Rachael Yamagata

は: ご主人様が前作「Happenstance」と心斎橋クラブクワトロでのライブで完全にノックアウトされ、4年間待ちに待ち続けたアルバムでございますからね。
ゆ: はむちぃ君がノックアウトされたらノックアウトマウスかな、違うかっ!
は: 私はマウスではなくてハムスターでございますっ!大体から殆どの人にわからないギャクをこの山場でかますとは、トホホ。
ゆ: この調子で来年もゆうはむ漫談やっていきましょうか(笑。まあとりあえずレイチェルにはまた来日して欲しいです。

は: では最後にゆうけいたっての希望でございますので、トホホ賞をご紹介いたしましょう。
ゆ: 本当にがっくりきました、では発表します。

トホホ賞: 鬼束ちひろ(ツアーキャンセル)

天才はこれだから困りますな(苦笑。

| | コメント (3)

2008/12/15

某大学管弦楽団秋季定期演奏会@浦安

Consert081214
 私事で恐縮ですが、私の愚息は中学高校と6年間トランペットを吹いていたのですが、大学に入るなりチェロに転向してオケ部に入ってしまいました。そんな無茶な、と思っておりましたが3年が経ち、今年は部長として頑張っていたようです。東京は遠いのでなかなか聴く機会も無かったのですが、彼の部長としての最後のコンサートが昨日ありましたので、家内と一緒に初めて聴いてまいりました。

Program:
1: ウェーバー  「魔弾の射手」序曲
2: ブラームス  ハイドンの主題による変奏曲 作品56a
  - intermission -
3: ドボルザーク  交響曲第8番ト長調 作品88
EC
4: ヨハン・シュトラウス一世 ラデツキー行進曲 作品228

 総勢70人余名ですが、現役生は20人余程度で他はOG、OBの方々及び賛助の方で構成されています。
 指揮者の方は81歳というご高齢ですが矍鑠としておられました。近衛管弦楽団~ABC交響楽団に在籍され、近衛秀麿先生の薫陶をお受けになったそうです。ドボルザークを得意としていらっしゃるようで、過去の当オケの演奏会でも7,8,9番をよく取り上げておられるとのことでした。

 さて、定刻に全員が位置につき、指揮者の方が出てこられ、最初の一音が出るまでは本当に緊張しました(笑。
 一曲目のウェーバーですが、いきなり管楽器が不安定でどうなる事かと思いましたが、その後持ち直し、まあまあ満足レベルの演奏となりました。
 二曲目のブラームスは知らない曲だったので、密かにどるさんにアルバムをお借りして予習していきました。まずまず破綻の無い演奏でしたが、最終第8楽章の二度のトゥッティにもう少しメリハリが欲しかったです。まあ、ベルリンフィルと比べても仕方ないんですが(笑。

 さて、メインの指揮者得意のドボルザークですが、これは素晴らしかったです。このレベルのオケにおける指揮者の支配力というものをまざまざと見せつけられました。これはマゼール&ウィーンフィルで予習していったのですが、遜色無いといえば嘘になりますが、アマのレベルとしては出色の出来栄えだったと思います。

 まず、第一楽章のゆったりとした牧歌的な序章でおっ、やるな、と感じました。第2楽章のチェロの出だしを失敗するなよと祈ってましたが、上手く滑りだして一安心。第4楽章の冒頭のトランペットのファンファーレはウェーバーの時と同じ面子だとは思えませんでした(苦笑。最後のトゥッティが終わった時は「ブラボー」と歓声をあげてやりました。

 アンコールはラデツキー。柳沢先生のSACDで手拍子を観客が送る曲と心得ておりましたので、私を含め2、3人が手拍子を始めると会場全体に広がっていってありがたかったです。まあ勢いで突っ走る曲ですが、雑にもならずよく出来ていたと思います。

 愚息はまあまあミスタッチも無く、そつなくこなしていました。後ろのOBの方と比べると左手の指使いや右手のボウイングはまだまだなのが良く分かりましたが、まあ3年間でよくここまでできるようになったものだと思います。最後に一言二言交わして片付けに戻っていきました。

| | コメント (6)

2008/11/10

柴田淳@大阪厚生年金会館

081109_17060001_2
 昨日柴田淳のコンサートツアーに娘と出かけてきました。いやあ、予想以上のシバジュンの声の素晴らしさに感激しました。もちろんPAを通してはいますが適度なホールトーンとあいまって、声量高音の伸びとも申し分無しで素晴らしいコンサートでした。

柴田淳CONCERT TOUR 2008
月夜PARTY vol.1

~しばじゅん、アイスクリームからサニーへ~

date: Nov. 9th. , 2008, 18:00-20:00
place: 大阪厚生年金会館大ホール

Jun Shibata: Vo

Supporting Members

Takefumi Haketa (arranger, piano)

Yuichi Togashiki (ds)
Hideki Matsubara (el.b)
Takashi Nishiumi (g)

Mikiko Ise (1st vn)
Yuko Kajitani (2nd vn)
Shoko Miki (viola)
Masayo Inoue (Cello)

Setlist

1. カラフル
2. 夢
(MC-1)
3. 涙ごはん
4. メロディ
( instrumental, piano and 1st violin duo )
5. 椿
6. 愛をする人
(MC-2)
7. 月光浴
8. 隣の部屋
9. それでも来た道
10. 白い世界( Haketa Band, without vocal )
11. 君へ
(MC-3)
12. 片想い
13. 少女
14. ため息
15. 泣いていい日まで

EC
(talk, including acapella 「幻」「今夜、君の声が聞きたい」「缶ビール」 by requests)
16. 夜の海に立ち...
17. ぼくの味方

 ステージは月夜の森をイメージした素敵なセットで、まるで「月夜のラプソディ」のようでした(笑。中央がボーカルスペース、向かって左手に羽毛田さんのグランドピアノと一段高い所に弦楽四重奏団のアクースティック・グループ、向かって右手にギター・ベース・ドラムのベテラン・Jポップ軍団。

 羽毛田丈史さんを見るのは原田知世、鬼束ちひろに次いでもうこれで3回目になります、美人バラードシンガー御用達、彼のスケジュールを抑えたらもう成功間違いなし、みたいな感じですね。今回もピアノ、弦のクラシック的アレンジとリズムセクションとの融和をとても上手く取っておられました。
 そのリズムセクション、渡嘉敷祐一さん、松原秀樹さん、西海孝さんと言えばニューミュージック~J-POPの生き字引みたいな方々です。今回も余裕のサポートぶりで出しゃばりすぎず引っ込みすぎず、完璧でした。ちなみに松原さんはシバジュンのアマチュア時代からの憧れのプレーヤーだったそうです。

 さてシバジュン。いきなりおかっぱ頭白ゴスっぽいファッションで登場して観客の度肝を抜きました(笑。後で客席からの質問に答えてましたが、やっぱり髪はウィッグでした。インストの演奏の間に二回のお色直しで黒のロングドレス、パープルがかったシルバーのショートドレスとどれも素敵でした。アンコールではツアーグッズのTシャツ姿、これはまあお約束。
 最初に書きましたが、歌はどの曲も聴き惚れて陶然となるほどの出来栄え。正直言って最近のシバジュンのアルバムはどれも同じような曲に聞こえて今一つ魅力を感じなくなっていたのですが、とんだ認識不足でした。自分のオーディオ・システムが力足らずなのか、編曲・録音がマンネリ化しているのか、とにもかくにもライブでの彼女の歌は全て活き活きと輝いていて、どの曲もCDをはるかに凌駕する出来栄えと感じました。

 クラシックのコンサートではなくミキシングコンソールを通しているので無理なのは分かっているんですが、もし今回のコンサートを、ホールトーンをきっちりと含めてDSD録音したSACDが出たら、シバジュン・ファンのみならず全てのオーディオファイルのリファレンスになり得るんじゃないかとさえ思いました。まあ、とりあえずDVDが出たら絶対に買いですね。

 さて選曲ですが、新譜の「親愛なる君へ」がメインとなるのは当然ですが、特に「椿」「愛をする人」はとびきり良かったです。
 その他のアルバムではやはり代表作の「ため息」からの選曲が多く、5曲もありました。やはりアルバムタイトル曲「ため息」への思い入れは強いようで素晴らしかったです。
 そしてやはりファンが待ち焦がれているのはデビュー盤「オールトの雲」からの選曲です。でもって、これだけは言わせてください。

それでも来た道

最高でした、泣けました!

 一方でトークの方は相変わらずつたないですね(笑。ツアーサブタイトルの

「アイスクリームからサニーへ」

とはサーティワン(31才)からサニー(32才)へという意味なんですが、と言う事は再来週の11月19日が32才の誕生日。。。おめでとうございます(苦笑。
 そもそもこんなタイトルを考える精神年齢がどうしたものか(-_-;)。まあ、それはそれとしてトークをもう少し練習するか、でなけりゃスタッフに言われている通り、しゃべらないで歌っている方がいいんじゃないでしょうか(笑。でもそのつたなさが魅力と言うファンも多いのも事実。今回もオフィシャルホームページの日記からの質問が方々から飛んでました。

 個人的には「ため息」の歌詞の意味と「夜の海=ステージ」との解説があったことが嬉しかったです。それに驚いたのがアンコール後のトークで観客のリクエストにこたえて3曲もアカペラを披露されたこと、これは美味しかったです!

 ツアーは仙台、大阪と終わりましたが、今後名古屋福岡東京と続きます。特に25日の東京ファイナルにはシバジュン憧れの塩谷哲さんがゲスト出演との事、更には年末に塩谷哲氏プロデュースイベント“SALTISH NIGHT vol.Ⅻ”にゲスト参加されるそうです。やっぱり東京はいいなあ(羨。

 まあそれはともかくチケットをお持ちの方は体調を整えて存分に楽しんできてください。持っておられない方はオークションで出てたら頑張って落としてください。それだけの価値はあると思いますよ~。夜の浜辺に押し寄せる波のような拍手をシバジュンに送りましょう。

お気に召せばポチッとお願いしいますm(__)m

にほんブログ村 音楽ブログへ
にほんブログ村

| | コメント (15)

2008/06/07

PACO第17回定期演奏会@西宮

4200211205_20071224181526
 昨夕「佐渡のマーラー」を聴いてきました。芸術文化センター管弦楽団(PACO)第17回定期演奏会です。曲目は昨季の6番「悲劇的」に続いて満を持しての1番「巨人」でした。
 
日時: 2008年6月6日(金)19:00~
会場: 芸術文化センター 大ホール

指揮: 佐渡 裕 
ヴァイオリン: フィリップ・アイシュ 
管弦楽: 兵庫芸術文化センター管弦楽団(PACO)

演奏曲目
バーンスタイン:セレナード 
マーラー:交響曲第1番 ニ長調 《巨人》 

 佐渡裕さんは子供の頃初めて買ってもらったレコードがマーラーの1番で、更には今年は師でありマーラーの演奏に情熱を燃やしていたレナード・バーンスタインの生誕90年でもあり、「巨人」にかける情熱は並々ならぬものがあると思います。一方でこれをやろうと決断されたと言う事は、手塩にかけて育ててきたPACOに十分な手応えを感じていらっしゃると言う事でしょう。私もこのオケの成長を見続けてきたので楽しみにしていました。

 開演前に佐渡さんのプレトークがありました。「私は阪神ファンですが、今日は巨人をやります。まあ、今年は余裕ですから許してもらえるでしょう」と軽妙なトークに会場が和みます。佐渡さんはいつも詰襟風の服を着ておられますが、今回もそうでした。ちょっとスマートになられた感じがあって良く似合っていました。

 まず最初は師であるバーンスタインの「セレナード」。バーンスタインは「ウェストサイド・ストーリー」以外にも多くの曲を作っていますがこれもその一つ。プラトンの「饗宴」から霊感を得て作られたそうです。ですので弦楽器以外には古代楽器であるパーカッションとハープが入るだけの構成で、古代的リズムである2拍子と舞踏のリズムである3拍子だけで構成されているそうです。
 パリ管弦楽団のマイスター、フィリップ・アイシュのヴァイオリンの妙なる調べでスーッと古代アテネへ誘われ、5楽章があっという間でした。簡潔な構成ながらポリリズム的な複雑さも兼ね備えた懐の深い作品で、所々にはウェストサイド・ストーリーを思わせるジャジーな旋律も顔を覗かせていました。アンコールでアイシュさんのソロ演奏がありました。イザイの曲だったと思います。セレナーデではとても丁寧でたおやかな演奏でしたが、こちらはとても情熱的な演奏でアイシュさんの真髄を見たように思いました。彼は臨時でPACOのヴァイオリン奏者への指導もされたそうです。

 さて休憩を挟んでいよいよ「巨人」です。マーラーは何度も演奏をくりかええしつつスコアを改訂して最終的に現在の4楽章構成に落ち着いたようですが、個人的にはこの交響曲は

第4楽章のコーダを鳴らしきる

ためだけにあると思っています。
 もちろんそれまでにも幾つかの山場や小技を効かせた聴き所はありますが、それら全ての一切合財が最後の最後のコーダに収斂していき大爆発を起こさなければその演奏は失敗である、とプログレファン的には思うわけです(笑。念のため前回井上道義氏のコンサートの際に、理論派の彼と新日フィルの「マーラー1番」を会場で購入して家で聴いてみましたが、やはりその思いは変わりませんでした。

 で、PACOの演奏。。。素晴らしかったです。途中ちょっとしたミストーンや少し不満な部分も若干ありましたが、それら全てを吹き飛ばしてしまうほどの感動的なコーダでした!特にオールスタンディングの金管楽器が咆哮し、打楽器隊があらん限りの力を出しつくし、それを佐渡さんが見事に統率し鳴らしきりました。終わった途端思わず「ブラボー!」が口をついて出てきました。嵐のような喝采の中でPACOが確実な成長を遂げ、一流の仲間入りをしてきた事を肌で感じました。

 佐渡さんご自身も感動されていましたね。佐渡さんがプレトークで、

「いつも沢山のお客さんが入ってくださり、そして送ってくださる拍手が彼らを育ててくださった」

とおっしゃってましたが、そうであれば拍手を送り続けてきた一人として私もとても嬉しいです。なおこの公演の成功の余勢を駆って佐渡裕&PACOは初めてのツアーに旅立ちます。ベートーベンの「皇帝」と「第7番」と言う贅沢なプログラムです。もしお近くの方がおられましたら是非どうぞ!
 また、四川大地震のチャリティ・コンサートも計画されておられるそうです。このセンターおよびオケ自体が阪神淡路大震災の鎮魂から始まったものだけに大変有意義なことだと思います。予定が合えば是非聴きたいです。

| | コメント (0)

2008/05/31

井上道義のベートーヴェン:第四回 晩年の大作@西宮

Benz2_2
 今月兵庫県立芸術文化センターでは「井上道義のベートーヴェン」と題して芸術文化センター管弦楽団(PACO)特別演奏会が催されています。先日の記事では第二回をお伝えしましたが、昨日は第四回(最終回)を聴いてまいりました。前宣伝によりますと、最後に第九を持ってこないところが井上道義らしいひねりの効いたところらしいです。

日時: 5月30日(金)午後3時~

ミサ・ソレムニス ニ長調 作品123
 第一曲: キリエ(あわれみの賛歌)
 第二曲: グローリア(栄光の賛歌)
 第三曲: クレド(信仰宣言)
 第四曲: サンクトゥス(感謝の賛歌)
 第五曲: アニュス・デイ(神の小羊)

指揮  井上 道義 
管弦楽  兵庫芸術文化センター管弦楽団 

ソプラノ/澤畑恵美
アルト/福原寿美枝(黒木香保里休演のため交替)
テノール/市原多朗
バリトン/井原秀人
合唱/神戸市混声合唱団

 今回ももちろん指揮者は井上道義氏です。前回は指揮壇がありませんでしたが今回は合唱団を良く見るためか、指揮壇が設けられておりました。席が前から三列目の中央だったのでずうっと井上氏の後姿を眺めていました。井上氏の後頭部の特徴を専門用語で言いますと矢状縫合とラムダ縫合が盛り上がっておられまして、結果メルセデス・ベンツのマークにそっくりなんです。ミサ曲を聴きながらその後頭部を凝視していると催眠術にかかったようになり、ああ、ベンツがベンツが揺れている。。。(^_^;)

 などと言う不謹慎な事を思いながら五曲のミサ曲を聴きとおしましたが、幸い眠ってしまう事はありませんでした。やはり目の前で演奏され、歌手が歌っているという視覚効果は大きいですね。こういう曲はオーディオよりやはりライブで聴くべきなのでしょう。ラテン語で言うと

In Situ

ですね。ちなみに自宅のオーディオで聴くのは「 In Vitro 」と言います、、、かも、どうでしょ、どるさん(笑?

 おまけにミサ曲と言うのは殆どラテン語主体ですから聞き取りが困難なのも眠くなる原因です。しかし今回は両脇の小さなスクリーンに日本語訳が映されるというサービスがありましたのでありがたかったです。でもこんなときに限ってかぶりつきを取ったのは失敗でした、首が痛い(笑。

 この曲については何も前知識を持たずに出かけたのですが、確かに荘厳でかつバラエティに満ちた構成で、素晴らしい楽曲であると思いました。プログラムの解説を抜書きして見ますと、

『厳かに始まり、ベートーヴェン特有の力強さと後期作品ならではの深みをふんだんに湛えているのが特徴です。自筆譜の冒頭に記された”心より出て、願わくば、再び心へと至らんことを”という言葉の通り、宗教音楽および宗教行事の約束事よりも、作曲者自身の真摯な情熱が全編に満ちあふれ、一人の偉大な天才が、唯一なる神と胸襟を開いて交わり合っている趣が漂う力作になっています。』

と記されています。ふ~んなるほど。確かに音楽としてこのような場で聴く価値のある作品ではあるなと思いました。

 しかしやはりミサはミサですね。歌詞の方はひたすら三位一体のキリスト賛美であり、信仰告白であるわけですから、クリスチャンの方は恍惚となれるでしょうけれど、私のような無神論者の聴く音楽じゃないです、やっぱり。例えば三曲目の「CREDO」。CREDOは信じると言う意味で、英語のcreditやincredibleなんて単語にも名残が残っています。当然唯一神を信じるわけですが、やたら抹香臭い言辞が延々と並んで最後には

「待ち望む、
死者の復活を、
来世での命を
アーメン」

なんやねんそれは?この世はどうなるねん?やっぱり人は死ぬと土に還るのですよ。

 てな結局やっぱり不謹慎な事を考えつつ聴いてました。オーディオ的には合唱の聞こえ方が良く分かって収穫でした。特に合唱のソプラノ領域の高音と言うのは束になって押し寄せてくるとかなりきつく感じるものだと言う事を身を持って理解しました。オーディオで合唱を再生する時にはどうしても綺麗にかつ滑らかに再生しようとしがちでしたが、ことさら無理にきつさをとる必要はないんですね。

 ということで井上道義氏のベートーヴェン、2回だけでしたが楽しかったです。また別の作曲家でこのような企画があれば聴いてみたいと思います。帰りには井上道義&新日フィルの「マーラー1番:巨人」を買って帰りました。何故これを選んだかは、まあそのうち分かるでせう(^_^;)。

| | コメント (6)

2008/05/19

井上道義のベートーヴェン:第二回 傑作の森@西宮

080516_14410001
(風の中のベートーヴェン、ブールデル作、兵庫県立芸術文化センター)
 今月兵庫県立芸術文化センターでは「井上道義のベートーヴェン」と題して芸術文化センター管弦楽団(PACO)特別演奏会が催されています。

 なんと4週にわたり交響曲1~8番とミサ・ソレムニスを演奏すると言う壮大な企画です。是非通しで聴きたいところですが(実際通し券の売れ行きは凄いそうです)、残念ながら今の体調ではちょっと無理。そこでまず第2回を聴いてきました。4,5,6番と言う傑作の森の時期の交響曲を一気に聴いてしまうという贅沢な企画です。

日時: 5月16日(金)午後3時~

指揮  井上 道義 
管弦楽  兵庫芸術文化センター管弦楽団 

ベートーヴェン:交響曲第4番 変ロ長調 作品60 
ベートーヴェン:交響曲第5番 ハ短調 作品67 「運命」 

~intermission~

ベートーヴェン:交響曲第6番 ヘ長調 作品68 「田園」

 PACOの常任指揮者は佐渡裕氏ですが、今回の指揮者は日本を代表する高名な指揮者の一人、井上道義氏です。以前マーラーをにわか勉強したときに氏の解釈を色々と勉強させていただいたことがありました。その時の頭の中のイメージとして理論派の気難しい方なのかなと言う印象があったのですが、今回実際に井上氏を拝見してがらりと印象が変わりました。とても気さくで陽気なおじさんでした(笑。

 指揮者の立ち位置には指揮壇も無く、ぽつんと譜面台を置いてあるだけです。しかも4,5,6番とも知り尽くしておられるのでしょう、譜面は一切無し。何となく「平民宰相」と言う言葉を思い浮かべてしまいました。

 にこやかに登場され、格段のけれんみも無く曲を開始されます。指揮棒は持たず、両手と全身で曲想、ペース、強弱を具体的に表現しておられ、とても分かりやすかったです。多くの場合各パートでの主要楽器の方を向いておられ、特に独奏楽器のキモの部分では「さあいけ!」と言う風に演奏者を指さしておられたのが印象的でした。

 4番は「二人の北欧神話の巨人に挟まれたギリシャの乙女」と評されるように、ベートーヴェンの交響曲の中では小品ですが、それなりに優美なところとエネルギーに満ちた豪快な部分が混在し面白かったです。特にティンパニが後半活躍するのですが、ティンパニ奏者の方がしょっちゅう革の張り具合を耳を押し付けてチェックしておられるのが妙に気になりました(笑。

 さて、二人の北欧神話の巨人の片方、問答無用の名曲5番「運命」です。私がとやかく言っても始まらないので井上氏の解説を箇条書きにして見ましょう。見事にこの曲の真髄が見えてきます。

「今は町のそこかしこでしょっちゅうベートーヴェンを耳にする時代です。本当はそんな事は良くない。こういう曲は人生に何回かこういう場所で聴いて幸せになるのが正しい聴き方です。」

「この曲は何故名曲か?誰でもすぐ覚えられるメロディがあるからです。それが全てではありませんが名曲の大事な要素です。」

「例えば第一楽章、誰でも知ってるジャジャジャジャ~ン、弦楽器で3度、その後を受ける管楽器では5度、実はこの楽章は3度、5度しかないんです。続く第二楽章は4度、これも親しみやすいメロディです。一方最後の方はどうですか、全ての要素が総合されてしまうのでみなさん面白くないでしょ!(笑」

「この若い楽団を見て頂いても判るように、最近は本当に女性が多い。本当は5番は男のやるもんなんです。もちろんベートーヴェンの頃も『音楽なんて女子供のやるもんだ』と言う風潮はありました。それを覆し男が真剣に演奏する価値のあるものだと知らしめたのがこの5番なんです。だから練習でも女性演奏者に『そこはもっと男っぽく演奏してください』と申し上げておりました(笑」

「これだけポピュラーな曲ですから気心の知れたオケだったら、『まっ、いつものとおりやろうよ』で簡単なんです。でも初めて振るオケでは意外と指導が難しいんです。今日は、このオケならこういう方向しかないと言う演奏をお聴かせします。さて、ちょっとこのまま入る分けにも行きません、出直してきます(笑」

と、一旦下手へ引っ込んで再登場されて始まった5番は、とても若々しくて爽やかな「運命」でした。冒頭のジャジャジャジャ~ンが余りにも綺麗に滑るように導入されたので一瞬えっ?と思いましたが、確かに若くて伸び盛りのこのオケにはこのような演奏が相応しいのだろうな、と演奏が進むにつれて納得しました。

 休憩時に思わぬ知人にお会いしたりして、やっぱりベートーヴェンだなあなんて思いつつ、再び席に着き後半の「田園」を待ちました。ちなみに平日お昼、好天と言う状況にもかかわらず、大ホールはほぼ満席でした。再登場した井上氏も

「次の曲はこういう場所ではなく今日の六甲のような場所の曲です」

とMCして始められました。とても美しく牧歌的な第一主題がホールを包み込みます。第5楽章まである長い曲ですが、鳥が囀ったり、途中に嵐が来たり、めまぐるしい変化を伴いつつ一気に聴かせてしまう飽きない構成となっています。殆ど全ての楽器に見せ場が作られていますが、特にフルートの外人の方の演奏が素晴らしかったです。プログラムを見ると

「ゲスト・トップ・プレーヤー: ザビエル・ラック」

と言う方でした。

 終了直後ブラボーの掛け声がかかり、嵐のような拍手の中、何度も再登場され、とても充実した演奏だったことを示すかのような満足した笑顔を見せておられたのが印象的でした。アンコールはありませんでしたが、これだけの曲を聴かせていただければ十分ですね。次回は最終プログラムの「ミサ・ソレムニス」を聴きに行くつもりです。某氏より睡魔との闘いと聞いていますがさてどうなりますことやら(^_^;)、お楽しみに。

| | コメント (2)

2008/02/11

The Police Reunion Tour 2007/08@大阪

Policetshirt
(Tシャツより合成)
 70年代後半から80年代前半のミュージックシーンを席巻したポリスの再結成ツアーがいよいよ日本上陸、大阪公演に行ってまいりました。いやあ、立ちっぱなしはおじさんには辛かったけど、向こうも3人のおじさんが出ずっぱりで頑張ってまして、本当に素晴らしいステージでした。

Date: Feb.10th, 2008 19:30-
Place: Kyocera-Dome Osaka, Japan

FICTIONPLANE 18:30-19:10

Police are;
Sting (vo, el.b)
Andy Summers (g)
Stewart Copeland (ds)

Setlist:
1: Message in a Bottle
2: Synchronicity II
3: Walking on the Moon
4: Voices Inside My Head~
 When the World Is Running Down, You Make the Best of What's Still Around
5: Don't Stand So Close to Me
6: Driven to Tears
7: Hole In My Life
8: Every Little Thing She Does Is Magic
9: Wrapped Around Your Finger
10: De Do Do Do, De Da Da Da
11: Invisible Sun*
12: Walking In Your Footsteps*
13: Can't Stand Losing You ~including Regatta de Blanc
14: Roxanne
EC-1
15: King of Pain
16: So Lonely
17: Every Breath You Take
EC-2
18: Next to You

(* 注: ほぼ間違いないと思いますが、11,12はちょっと自信が無いです)

 グッズを買って食事を済ませて会場に入るともうスティングの息子ジョー・サムナーのバンド「FICTIONPLANE」の演奏が始まってました。確かにスティングの面影がありますがスティングよりイケメンでスタイルも良い(笑。Vo+elb担当であとがギター、ドラムスと言う構成も微笑ましい。日本語でMCするわ、年取った親父の替わりにPAの上からピョンピョン飛ぶわでなかなかサービス精神旺盛でした。

 さて、その後しばらく休憩の間ポリスがサポートしているWaterAidの映像が流され、定刻近くに会場が少し暗転するとボブ・マーリー&ウェイラーズの「Get Up, Stand Up」が流れ、アリーナ席は殆どが立ち上がります。そして完全に暗転してステージがライティングで照らし出されると、まずアンディスチュが現れ会場は大喝采、そして舞台右手奥からベースを抱えたスティングが現れるともうアリーナ席は総立ちとなり、メッセージ・イン・ザ・ボトルのイントロが流れると興奮はいきなりクライマックスに。それから2時間弱、3人だけでハイテンションの演奏を繰り広げました。

 スティングは解散後もマスコミへの露出機会が多く見慣れているので年齢による変化をあまり感じませんでした。精悍な肉体を濃紺のTシャツとジーパン、黒のブーツに包んでおり本当にかっこよかったです(嘆息。また少し生え際前線が後退して短く刈り込んだ髪の毛はライトに照らし出されて,まるで

「黄金色に燃える大麦畑 (= Fields Of Gold) 」

のようでした(笑。

 フェンダーのプレシジョンベースは使い込んでもうボロボロ(それともそういうモデルか?)でした。個人的にはボーカルをとりながらどれくらい弾いているんだろうと注目しておりましたが、息子の方が基本に忠実でしたね(笑、やっぱり楽譜よりは大分抜いてます。そして基本的には3,4弦はサムピッキングでした。
 例えば1の間奏部のタンタンタ~ンタタ~ンタタ~ンという独特のリズムも結構良い加減(笑、その場の感覚でアドリブでやってる感じでした。また、私が一昨年の職場の演奏会でコピーした16の「Every Breath You Take」はオリジナルでは延々八分のスタッカートが続くのですが、基本二分(^_^;)で弾いてました。ちょっとがっかり、私もあれならボーカル歌えそう(爆。とは言え、随所に腹にこたえるリフを聞かせてくれました。そして何よりコクのあるボーカルが健在でした。

 アンディ・サマーズはすっかりおじさん顔&体型になってました。横縞のシャツに黒の襟無しのスーツにワインレッドのフェンダーが似合ってました。もちろん途中でアンディ・モデルのテレキャスも弾いてました。
 もともとジャズの素養もあり、プログレバンドでも弾いていた人ですが、切れのあるカッティングリフ、深みと透明感のある和音など往年のポリスサウンドは健在。自分がポリスサウンドの一つの到達点だと思っている2の「Synchronicity II」なんかはかなり長いソロを取ってもう完全にプログレしてましたね(笑。また、演奏会の練習でHoteiさんが苦しんでいた「Every Breath You Take」の九度のアルペジオも人差し指と小指で余裕で届いてました。三人の中では一番小柄なんですが、やっぱり向こうの人は指が長いんですね。

 一方で結構コミカルな面も見せてくれました。16が終わって他の二人が引っ込んでもう終わりかと思いきや、彼だけ引っ込むのを渋ってパントマイムでコミカルな表情を見せつつ、他の二人をまたステージ上に呼び込んで来ました。そしてあきれるスティングを前に轟音のイントロを奏で始めて「Next To You」が始まると言う趣向。3人の個性が激しくぶつかり合って僅か5枚のアルバムで解散してしまった彼らですが、今回は楽しんでいるようで何よりでした。

 さて、すっかり白髪になってセミリタイアしていたスチュワート・コープランドですが、黒のスポーツウェアに身を包んだ身体はかなり絞っているものと見えスティング以上に精悍でした。また滑らないように手袋をしていたのも印象的。手数の多い独特のシンバルワークが健在なのも嬉しかったですが、チャイナシンバルやアフリカ系のパーカッション等を駆使した演奏を見せてくれたのも嬉しかったですね。

 もちろんアレンジもツアー用に様々に趣向を凝らしていました。「見つめていたい」をはじめキーも変ってましたし、アウトランドス・ダムールからの曲なんて初期のレゲエのイメージが殆ど影を潜めてました。「Roxanne」なんて,最初のアンディのギターリフはそのまんまでしたけど、その後本チャン最終曲にふさわしくオリジナルとはかけ離れた劇的展開になっていきました。
 もちろんお遊びも色々とありました。スティングのボーカルって「ヨーヨー」とか「ドゥダーダー」とか一緒に歌えるフレーズが多いですから、多くの曲で会場に歌わせてましたし、12の中に白いレガッタのリフを挟んだり面白い趣向も凝らしてました。「Every Breath You Take」の途中で一瞬「Money For Nothing」のシャウトが出てきたように思ったのは私だけでしょうか(^_^;)?

 と言うわけで捨て曲無しの2時間弱でしたが、個人的には「Wrapped Around Your Finger」が一番良かったです。スティングのコクのあるボーカルと、スチュのパーカッションが素晴らしいハーモニーを醸し出していました。

 あと一つ特筆すべきはモニター画像の鮮明さ。もう、オペラグラス全く無用です。あれはデジタルハイビジョンかなあ。そうそう、東京の最終公演で100回を数えるそうですよ、盛り上がりそうですね。関東の方、楽しんでください(^O^)/

| | コメント (8)

2007/12/23

今年を振り返る(2)ライブレポート編

Liveatgarop2
(Live at Garop: HoteiさんとGaropのマスター)

はむちぃ: さてちょっと間が空いてしまいましたが、「今年を振り返る」シリーズ2回目、本日は「ライブレポート編」をお送りいたします。オーグライン騒動の後にも関わらず「オーディオ編」に行かないところが、ご主人様の相変わらずひねくれているユニークなところでございます。
ゆうけい: お褒めの言葉ありがたう。私のオーディオのモットーは「特等席でライブを聴くような音を目指す」ですからな。でもってライブ詣でですが、去年の振り返るシリーズで来年は10回が目標と申しておりましたが、体調不良もあり、7回にとどまってしまいました。

1月13日: 佐渡裕&PACO @PAC
3月3日: 三村奈々恵 @OBN
6月5日: ザ・チーフタンズ feat. 元ちとせ @ザ・シンフォニー・ホール
6月16日: 山本潤子 @OBN
6月18日: ダニエル・ミュラー=ショット @PAC
11月18日: ギドン・クレーメル&クリスティアン・ツィメルマン @PAC
11月30日: ケルティック・ウーマン @大阪厚生年金会館

PAC: 兵庫県立芸術文化センター
OBN: 大阪ブルーノート

は: こうして振り返ってみますと今年出かけられたのはPAC、OBN、厚生年金と3箇所のみだったんですね。
ゆ: これには驚きましたね。そしてPACは11月18日に丁度100万人目入場者セレモニーがあったばかりの新しい会場なのに対して、無くなってしまったOBN、廃止が決まっている大阪厚生年金会館との対比が時代の流れを感じさせますね。

は: ご主人様のライブ詣でがクラシックメインになってきたのも時代の流れでございましょうか?(^.^)
ゆ: まあPACと言う良い箱が出来たのが大きいですね。大編成のPACOも、ミュラー=ショット、クレーメル&ツィメルマンの室内楽も同じ大ホールで良い音で聞けるのは嬉しいです。

は: ご主人様のお好きなケルト音楽も今年は大御所チーフタンズと新星のケルティック・ウーマンの二組が来日されました。
ゆ: これでメアリー・ブラックでも来てくれたら言うことないですけどね(^_^;)。リバーダンスもまた来年来るみたいで、体調さえ許せば是非行きたいんですけどねえ(ーー;)。

は: と言うことで今年は回数も少のうございましたゆえ、ベスト3の発表は難しゅうこざいますが、、、
ゆ: 曲別で選んでみましょうか?
は: ではお願いいたします。では第3位からお願いいたします。

ゆ: 「第3位: ラ・カリファ; 三村奈々恵
   OBNで間近でマリンバ&ヴィブラフォンの音を聴くことができ感激しました。とくにこのモリコーネ・ナンバーは素晴らしかったです。
は: 元クライズラー&カンパニーの竹下欣伸様のアルコ弾きベースなどアレンジも抜群でございましたね。では第2位をお願いいたします。

ゆ: 「第2位: You Raise Me Up;  Celtic Woman
   四名の女性シンガーと一人のフィドラーが完璧なハーモニーを奏でました。ケルティック・ウーマン最大のヒット曲ですから盛り上がりましたね。
は: ご主人様はフィドラーのマレード様が痛くお気に入りでございました。ではいよいよ第一位を発表してくださいませ。

ゆ: 「第1位: Mahler No.6; 佐渡裕&PACO
  去年Tak Saekiさんのリクエストで繰り広げましたマーラー5番勝負で聴きこみましたゆえ楽しみにしておりましたが、流石に故レナード・バーンスタインの直弟子の佐渡さんだけあって素晴らしい6番を聴かせて頂きました。
は: もうこりごりのネタでございましたが(^_^;)、ご主人様のクラシック勉強の肥やしにはなったようでございますね。しかし、会場にストップウォッチを持ってこられる方なんて、まずおられませんでしょうねえ(嘆息。

 ではこのへんでライブレポート糸冬了でござい、、、ん(・・?)
ゆ: ちょ~~っと待った~!
は: お~っと懐かしいフレーズ、何でございましょう?
ゆ: 番外で「聴きたかったで賞」を発表させて星飛雄馬。
は: この期に及んでまたけったいな新ネタを(ーー;)、ではどうぞ発表してくださいませ。
ゆ: Steely DanAsia、John Wetton&Jeffrey Downesです。前者はビルボード大阪の杮落としで予約まで取ってあったんですが、体調不良のため泣く泣くキャンセルしました。後者はプログレマニアとしては必見だとは分かっていたんですが、これも体調不良にて断念いたしました。あ”あ”~辛いのう(T_T)。

は: 来年はポリス再結成公演が待ち構えておりますね、何とか体調がよくなればいいのですが。
ゆ: ほんとですね~、待ってろよ~スティング~。
は: またまた偉そうに(嘆息、では皆様この辺で失礼いたしますm(__)m。

| | コメント (0)

2007/12/09

X'masコンサート@新職場

Santagamachini1
 昨日の土曜日の午後、新しい職場で恒例のクリスマスコンサートが催されました。新しい建物の吹き抜けのロビーが今回のステージです。さすが新しくなっただけあって、超満員のお客様が来て下さいました、感謝です。

 通常業務が長引いてロビーがなかなか空かず、リハが一切出来ないと言う、演奏者にとっては悪夢のような(^_^;)状況で、とりあえずセッティングして音量だけチェック。そうこうする間に、お客様、入院患者様が続々と入ってこられます。もうぶっつけ本番です。
 定刻を少し過ぎて広報部のものが開会を告げましたが、挨拶するはずの院長がいない(゜o゜)!

「時間をつないでください!探してきます!」

とバトンを渡されてしまいました、ゲゲッ!一瞬気が動転しそうになりましたが、とっさに傍にあったハンドベルを高らかに鳴らしてステージへ。一応私も「ミュージシャン」ですので無意識にAのベルを手にしておりました(爆。
 実はこの時点で既にサンタさんのカブリモノを着ておりまして、それなりに笑いをしっかり取らせて頂きました。適当にMCしてるうちにやっと院長到着、挨拶していただいた後、コンサートが始まりました。

Yozora1 と言うわけで、私の役目は殆どMCですが、今年もチョコチョコとエレベは弾きました。左写真は「昭和ブーム」を当て込んで「見上げてごらん夜の星を」を弾いているところでございます。着替える暇も無いのでサンタのまま(笑。
 主旋律を吹くリーダーのY君の邪魔にならないようにルート弾きしております。バラードですので出来るだけソフトトーンになるようにフロント・ピックアップの近くでツーフィンガーピッキングしました。後半キーボードのミストーンに引っ張られて頭が真っ白に(^_^;)。ロングトーンを弾いてる振りをして、必死でサックスの旋律から復帰のとっかかり見つけて帳尻を合わせました、まだまだ未熟ですね。

Xmascarol 今年の新企画はハンドベルです。清らかな鐘の音でクリスマスキャロルを奏でようと言うわけです。曲は「きよしこの夜」「諸人こぞりて」をやりました。
 写真の5人が今回の聖歌隊、サンタの横の4名はリハビリ科の職員です。大分練習してあったので一応自信はあったのですが、4人とも人前で演奏するのは初めてなので、紹介中も顔がガチガチに強張っておりまして、リラックスさせるのに苦労しました(^_^;)。でも、幸い2曲ともうまくいって、盛大な拍手もいただきました。ちなみに女性二人はかなり美人です、顔をお見せできないのが残念。

 最後はお客さんにもカスタネットやら何やらを持っていただき賑やかに「サンタが町にやってくる」を演奏しました。冒頭写真がそうですが、最後まで一人カブリモノをしているのが私です。リア・ピックアップあたりをピック弾きして、ビンビンした音を出して乗りまくっている、と思って見てくださいませ(笑。いやあ、暑いこと暑いこと、着ぐるみのバイトの人の大変さが分かりました(爆。

 最後を締めてくださいとの指示があったので、アドリブで挨拶し、メンバー全員をステージに呼び返し、最後に皆さんの健康と来年の多幸を祈念して一本締めさせていただきました。もう分けの分からん展開でしたが、幸い好評の内に終わることが出来ました。ああしんど。

 

| | コメント (2)

2007/11/30

ケルティック・ウーマン@大阪

ニュー・ジャーニー~新しい旅立ち~
 「リバーダンス」のミュージカル・ディレクター、David Downesが仕掛けた女性ケルト音楽ユニット「Celtic Woman」のコンサートを観て来ました。ファーストアルバム「Celtic Woman」は荒川静香がチョイスした「You Raise Me Up」で有名になり大ヒットしましたが、今回はセカンドアルバム「A New Journey」をひっさげての来日です。4人の女性ボーカリストの織成す清らかな歌声とフィドル奏者をはじめとするケルト楽器の音色を楽しんできました。

Celtic Woman  "A New Journey" Tour

Place: Osaka Kosei-Nenkin Kaikan Dai-Hall
Time: Nov.29th, 2007 19:00-21:00

Music Director
David Downes

Celtic Woman:
Chloe (vo)
Orla (vo, harp)
Lisa (vo)
Lynn (vo)
Mairead (fiddle)

Setlist

ACT1   
1. The Sky And The Dawn And The Sun (Chloe/Orla /Lisa /Lynn /Mairead)
2. Caledonia (Lisa)
3. The Butterfly (Mairead)
4. Danny Boy (Lynn)
5. Someday (Chloe) 
6. Siuil A Run (Walk My Love) (Orla)
7. Orinoco Flow (Lisa/Orla/Lynn)
8. Granuaile's Dance (Mairead)
9. Somewhere (Chloe/Orla /Lisa /Lynn /Mairead)
10. Scarborough Fair (Lisa/Orla)
11. Vivaldi's Rain (Chloe)
12. Over The Rainbow (Chloe/Orla /Lisa /Lynn)
13. Mo Ghile Mear (Chloe/Orla /Lisa /Lynn /Mairead)

ACT 2
14. Dulaman (Lynn)
15. Newgrange (Orla)
16. The Soft Goodbye (Chloe/Lisa/Lynn)
17. The Last Rose Of Summer (Chloe/Lynn)
18. The Last Rose Of Summer (Mairead)
19. Nella Fantasia (Chloe)
20. At The Ceili (Chloe/Orla /Lisa /Lynn /Mairead)
21. Shennandoh/The Contradiction (Mairead)
22. Carrickfergus (Osla)
23. The Voice (Lisa/Mairead)
24. Sing Out! (Chloe/Orla /Lisa /Lynn /Mairead)
25. You Raise Me Up (Chloe/Orla /Lisa /Lynn /Mairead)
28. Finale (Chloe/Orla /Lisa /Lynn /Mairead)
27: Spanish Lady (Chloe/Orla /Lisa /Lynn /Mairead)

 David Downesはこのグループを固定したユニットとは考えていないようで、アルバムとはメンバーが変更になっていました。ゲール語も歌えてアイリッシュトラッドを主なレパートリーとしていたMeavが抜けて、新たにLynnという女性がこの公演には参加しています。Lynnもリバーダンスのメンバーとしてオリンピックのセレモニーでも歌った事がある実力者だそうです。またセカンド・アルバムに正式メンバーとしてクレジットされている、「白い巨塔」の「Amazing Grace」が大ヒットした”ピュア・ヴォイス”Hayleyは来ていませんでした。

 よって今回のケルティック・ウーマンは4人のボーカリストと一人のフィドル奏者の5名でした。バッキングはコーラスが男女4人ずつ8名、勇壮なパーカッションが二人、パイプ・ホイッスル奏者、ギター、ベース、キーボードが一人ずつでした。キーボードはダウンズを含めて二人がクレジットされていますので交替で弾いていたのでしょう。ケルト音楽ということでバイロン、パイプ、ホイッスルといったケルト楽器の見せ場も盛り沢山に織り込まれていました。やはりこういうライブではパーカッショニストが大活躍しますが、本公演もその例に漏れずダブルパーカッションで派手に楽しくやっていました。

 公演は二部構成でMC一切なし、アンコール無しという完璧なショウ構成でした。衣装も第一部はChloeだけが少し青みがかったグレイのドレスですが他の4人は白いドレスでピュアネスを表現し、第二部では各人が異なった色のドレスで個性を主張し、という凝り様でした。バックメンバーは基本的に黒で彼女達との対比を際立たせています。

 第一部は主にファーストアルバム、第二部は主にセカンドアルバムから選曲されており、各人のレパートリーがバランス良く並べられ、最後は彼女達の大ヒット曲「You Raise Me Up」からフィナーレへなだれ込むというよく考えられた構成でした。なお、販売されていたプログラムやHPに記載されているセットリストとは異なった部分があり、公演毎に少しずつ変更をしているものと思います。

 さてさて、肝心の5人のインプレッションに移りましょう。

 先ずは一人だけドレスの色が違うなどリーダー的役割と思われるのが、Chloeです。4人のピュア・ヴォイスの中でもとりわけ優雅で柔らかい声質をもっており、家内もあの人の声が一番柔らかくて素敵、と感動していましたし、帰路あちこちから

「あの一番太った人の声が一番良かった」

という声が上がっていました。私が言ったのではありません、念のため(^_^;)。確かに豊かな体躯ならではの発声なのかもしれませんね、B&W801Dといったところでしょうか(笑。勿論色々な歌でその真価を発揮していましたが、特に声楽の素養が十分あると見受けました。だからクラシック的なナンバー「ヴィヴァルディの雨」「庭の千草」、そしてサラ・ブライトマンも取り上げたモリコーネ・ナンバー「ネラ・ファンタジア」などが素晴らしかったです。

 続いてLisaですが、彼女が一番透明で質感の高い声を持っており、ミュージカル・スターらしいボーカリストですね。だから「カレドニア」「スカボロ・フェア」の独唱も素晴らしいですし、終盤「ザ・ヴォイス」「シング・アウト」「ユー・レイズ・ミー・アップ」と至るクライマックスを構成するナンバーでも中心的な役割を果たしていました。

 個人的には「ユー・レイズ・ミー・アップ」がどういう構成で歌われているのか興味があったのですが、先ずOrlaで始まり、Chloeが次いで、やはりサビはLisaが取るという展開でした。

 その「ユー・レイズ・ミー・アップ」で先陣を切るOrlaですが、彼女にはハープ奏者と言う一面もあります。今回も「スカボロ・フェア」をはじめ数曲でその美しい調べを聴かせてくれました。もちろんヴォーカリストとしても一流で、特にゲール語で歌えるという強みもあり、以前ザ・チーフタンズの来日公演で元ちとせさんで聴いた「シューリ・ルー」もさすが本家という感じでした(^_^;)。

 新入ボーカリストのLynnも前述したようにリバーダンスにも参加していたくらいで細身ながら歌唱力は十分、声質もLisaに近い感じがしました。アイリッシュ・トラッドの定番中の定番である「ダニーボーイ」も心に沁みる歌唱を披露してくれました。

 この4人のハーモニーの美しさも特筆ものでしたが、白眉は4人だけのアカペラで歌われた「虹の彼方に」でした。欲を言えばマイクを外して欲しかったですけどね。

 さて、最後、この人抜きにケルティック・ウーマンは語れません、フィドル奏者のMaireadです。マレードと発音するようです。ヴォーカルの4人が静とすれば、彼女は動の部分を一人で受け持っていました。動き易いように切れ込みを入れたドレスの裾からカモシカのような足を覗かせながら軽やかにステージを駆け巡ります。まさに3曲目の「バタフライ」の様でもあり、コケティッシュな笑顔と仕草はアイリッシュ・フェアリーの様でもありました。いやあ、おじさんすっかり魅了されちゃったなあ(笑。

 もちろんヴァイオリンの演奏も素晴らしい、というかあれだけ動き回ってスピンしてよくミストーン無しに弾けるものです。ケルト音楽のフィドルとクラシックのヴァイオリンの違いはヴィブラートの有無だそうですが、彼女は両方の素養があります。それが一番見事に披露されたのが「シェナンドー / コントラディクション」の流れでしょう。この公演で初めて動きを止め、ヴァン・モリソン&チーフタンズビル・フリゼール&ライ・クーダーキース・ジャレット等の名演でも有名なアメリカのトラッド「シェナンドー」を技巧を尽し切々と奏でます。そして一転してこれがフィドルだと言わんばかりに賑やかに楽しく弾きまくる、ファーストアルバムにもボーナス・トラックとして収録されていた「コントラディクション」。本公演での彼女の最大のハイライト・シーンだったと思います。

 敢えて言えばアイリッシュ・ダンスが無かったのが少し残念でしたが、それは来年またやって来る「リバーダンス」を見てくれ、ということなんでしょうね。

Sing Out!Sing Out!Sing To The World!
Sing Out!You Will Be Heard.
Sing The Message And The Word!
Sing A New Song To The World!Sing Out!Sing To The World!

| | コメント (2)

より以前の記事一覧